資料4

臭化物法

原子力機構がZrC被覆層の製造技術として開発した化学蒸着法。準商用規模(0.2kg規模)のZrC被覆実験装置(図5)内で、臭化ジルコニウム(ZrBrn)とメタン(CH4)の粒子をガスで吹き上げ、まるで噴水のように流動させながら1,300℃以上の高温で原料ガスであるジルコニウム臭化物とメタンガスを化学反応(下式)させてZrC被覆層(図6)を蒸着する。複数の化学反応を組み合わせた臭化物法では、ZrC蒸着反応の進行は蒸着温度や原料ガス組成に大きく影響され、反応のバランスが崩れると遊離炭素が発生してしまう。JAEAでは、ZrC層の原子数比を誘導結合プラズマ発光分光法と赤外吸収法を組み合わせて100分の1の精度で測定する手法を新たに開発できたことで、高品質なZrC層が得られる適切な蒸着条件(蒸着温度、原料ガス組成)を把握し、均一で高品質なZrC被覆層を被覆することに成功した。

図5 ZrC被覆実験装置−図6 ZrC被覆粒子の写真


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