平成19年10月4日
独立行政法人日本原子力研究開発機構
 
「もんじゅ」を利用した日仏米共同の高速増殖炉燃料実証の推進について
− 第4世代原子力システム「GACIDプロジェクト取決め」の締結 −
(お知らせ)

 
 日本原子力研究開発機構は、米国エネルギー省(DOE)及び仏国原子力庁(CEA)と「包括的アクチニドサイクル国際実証(GACID:Global Actinide Cycle International Demonstration)」プロジェクトに関する共同研究の実施についての協議を進めてまいりましたが、平成19年9月27日付けでプロジェクト取決めが締結されましたので、お知らせ致します。
 今後、「もんじゅ」を利用した高速増殖炉燃料実証に関する研究を日仏米三国共同で進めてまいります。

 本プロジェクトは、第4世代原子力システム国際フォーラム(GIF)の下のナトリウム冷却高速炉システム取決め(平成18年2月15日締結)の下で実施されるプロジェクトの一つとして行なわれるものです。具体的には、将来の高速増殖炉の実用炉用燃料として有力なマイナーアクチニド(MA)含有燃料(TRU燃料とも言う)を、「もんじゅ」及び「常陽」を利用して実証しようとするもので、最終目標である「もんじゅ」での集合体規模での燃焼を目指して、図1に示すように段階的に研究を進める計画です。

 今回締結した取決め期間は5年間で、プロジェクトの第1段階として、マイナーアクチニド含有燃料の物性測定、「常陽」を利用した先行照射試験と照射挙動の研究、「もんじゅ」での照射試験実施のための準備・手続き、ステップ1試験用燃料製造等を3国で分担して進める予定です。
 なお、5年間の研究活動成果についてチェック&レビューを行い、さらにその後の取決めを締結していきます。(3国間の協力分担イメージを図2に示す)

 なお、我が国の高速増殖炉サイクル実用化に向けた研究開発では、マイナーアクチニドを回収し燃料に混ぜて高速増殖炉で燃焼させること等により、最終処分廃棄体量の低減などの環境への負荷低減を目指しています。GACIDプロジェクトは、高速増殖炉でのマイナーアクチニド燃焼の実証に資するものと期待しています。

添付資料:
 ・図1:GACIDプロジェクトの全体工程
 ・図2:GACIDプロジェクト三国間協力概念図(ステップ-1及び-2)
 ・補足説明:第4世代原子力システム「GACIDプロジェクト」について
以 上

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