別添2
 
高速実験炉「常陽」の原子炉設置変更許可の取得について
 
 独立行政法人日本原子力研究開発機構は、高速増殖炉サイクル技術の実現に向けた研究開発を推進するため、高速実験炉「常陽」の原子炉設置変更を申請しておりましたが、5月25日に文部科学大臣の許可を取得しました。
 今回の原子炉設置変更申請は、原子力政策大綱が、高速増殖炉サイクル技術の裾野の広い研究開発に「常陽」を活用することを求めていることから、これに応えるためのもので、その変更申請内容は次のとおりです。
 
1. 照射用実験装置の追加
 マイナーアクチニド及び長寿命の核分裂生成核種の核変換技術や幅広い材料の研究開発等に関する照射試験を実施するため、照射用実験装置を追加しました。
 また、試験目的に応じて中性子のエネルギー(スペクトル)を低くするため、照射用実験装置の付帯設備として、中性子のエネルギーを変える物質を内包するスペクトル調整設備を追加しました。



 
2. 炉心温度の低温化
 材料の中性子照射効果に対する温度依存性を評価することを目的として、原子炉入口における温度を従来の350℃から250℃までの範囲で低温化した運転ができるようにしました。
 
3. 原子炉出力の自動制御方式の追加
 運転員の負担を増やさずに、より精密な運転を実施することを目的として、これまで手動で実施してきた原子炉出力の上昇、下降等における制御棒の操作を、自動化できるようにしました。
 
以 上

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