平成18年12月6日
独立行政法人日本原子力研究開発機構
 
田島俊樹関西光科学研究所長が第52回仁科記念賞を受賞(お知らせ)
−レーザーを用いたプラズマ電子加速の先駆的研究−

 
 独立行政法人日本原子力研究開発機構関西光科学研究所長の田島俊樹が12月6日(水)、仁科記念財団から第52回仁科記念賞を受賞いたしました。

 同賞は、故 仁科芳雄博士の功績を記念し、原子物理学とその応用に関し、独創的で極めて優秀な研究成果を収めた個人あるいはグループを表彰することを目的に設立されたものです。

 今回受賞した研究課題は、「レーザーを用いたプラズマ電子加速の先駆的研究」です。

 現在、現代物理学が直面する研究課題の実現に向けて、粒子の加速を桁違いに高めるため、プラズマを用いて電子を加速する方法の研究が急展開を遂げています。同氏は、1979年という黎明期から本研究に取り組み、レーザーパルスを使ってプラズマの中に強いプラズマ波動を立てる方法を考案し、計算機シミュレーションを駆使して、その波動によって電子を高エネルギーに加速できることを明らかにしました。また、「プラズマ航跡場」と呼ばれる電場の波が立ち、それが光速に近い速度で伝わりながら電子を加速するという基本的な概念と可能性を明示しました。これがプラズマ加速の諸方式に関する世界的研究へと発展したことで、国際的にも高い評価を受けています。

 今回は、これらの業績が評価され、仁科記念財団より第52回仁科記念賞が授与されたものです。授賞式は、故 仁科芳雄博士の誕生日である12月6日(水)に東京會舘(東京都千代田区丸の内)にて行われました。
以 上
補足資料1:田島俊樹 略歴
補足資料2:受賞研究課題「レーザーを用いたプラズマ電子加速の先駆的研究」の概要

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