補足資料1
 
ベルギー原子力研究センター(SCK・CEN)の概要
 
 SCK・CEN(Studiecentrum voor Kernenergie - Centre d'étude de l'Energie Nucléaire)は1952年にベルギーの原子力に関する学術的・工業的活動を支援するため設立され、主として核燃料サイクルに関する研究を行ってきたが、1991年からは特に燃料サイクルの安全性に重点を移して研究を行っている。また、エネルギー問題とは異なる医療放射線技術や自然放射線・宇宙線の影響等についての研究も行っている。運営資金はおよそ8千万ユーロ(うち6割が政府からの直接・間接的資金)で、600人(うち200人が学位取得者)の職員が以下の研究に取り組んでいる。

    ・現行発電炉の安全性研究
    ・液体金属冷却ADSにより核変換を行う新しい燃料サイクルの確立
    ・核融合研究    ・放射性廃棄物の地層処分研究
    ・原子力施設のデコミッショニング    ・放射線化学
    ・原子力災害の影響と安全確保    ・放射線の医学利用
    ・原子力の社会科学的研究

 SCK・CENは以下の設備を有する。
    ・BR1(4MWtの黒鉛減速炉で放射化試験やラジオグラフィ用中性子源として利用)
    ・BR2(100MWtの照射用原子炉で、主にEUの核融合材料研究に利用されている)
    ・BR3(PWRプロトタイプ炉)
    ・VENUS(MOXや高燃焼度燃料等の研究を行う臨界集合体)
    ・HADES(地下225mにある地層処分研究施設)
    ・LHMA(中・高レベルの放射性物質を扱うホットセル)

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