平成18年3月22日
独立行政法人
日本原子力研究開発機構

日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構の環境報告書について

1.環境報告書の位置づけ
 環境配慮促進法により、日本原子力研究所(原研)及び核燃料サイクル開発機構(サイクル機構)は、特定事業者として、環境報告書(以下、「報告書」という。)を作成・公表することが規定された。
 また、原研及びサイクル機構の平成17年度上期分の報告書ついては、日本原子力研究開発機構(原子力機構)が、平成18年3月末までに作成し、公表することとされた(原子力機構法施行令附則第35条及び文部科学省令・環境省令第1号(平成17年10月1日施行)による)。なお、通常は通年(4月から翌年3月末まで)の報告書を、翌年度の9月末までに公表するものである。
 原研関西研究所播磨地区における研究活動は、平成17年10月に理研が継承したことから、原研の平成17年度上期の報告書の作成及び公表は、原子力機構と理研が合同で行うものとされた(原子力機構法施行令附則第35条)。


2.報告書の概要
  (1) 報告書の概要
 報告書には、環境パフォーマンスデータのうち、該当期間分についてまとめられるものを記載してある。また、地球環境問題と原子力の関係等についても記載してある。
 原研報告書については、革新的な原子炉の開発等原子力エネルギーの研究開発、量子ビーム利用の研究開発等、研究開発活動のうち環境に関するトピックス、地域社会との交流等についても記載している。
 サイクル機構報告書については、高速増殖炉の研究開発、高レベル放射性廃棄物の処理・処分研究等の業務の紹介、業務推進に当たっての安全への取り組みやリスクコミュニケーション活動等についても記載している。
 
  (2) 報告書の主な内容
【原研報告書】
地球環境問題と原子力(P5〜P6)
 地球温暖化問題に関して解説を行うとともに、温室効果ガスの発生が少ない原子力が環境負荷削減にとって有効で、地球環境問題解決に向けて重要で期待されていることを紹介。
原研における研究開発(P7〜P10)
 原研の研究開発のうち、環境に関するトピックスを紹介。
 高温ガス炉における水素製造技術、核融合研究開発、量子ビームを利用した環境汚染物質の除去技術や土壌浄化技術等について紹介。
環境負荷の全体像(P11〜P12)
 総エネルギー投入量は12億MJ(メガジュール)であり、温室効果ガス排出量は5万3千トンである。
温暖化防止/省資源・省エネルギー(P13〜P14)
 温室効果ガス排出量の約86%は購入電力使用によるものである。
廃棄物の管理(P15〜P16)
 産業廃棄物、放射性廃棄物ともに適切に処理し、環境負荷の低減に努めている。
環境汚染防止(P17〜P18)
 化学物質を適正に管理するとともに、研究開発に伴い排出される環境汚染物質について定期的な測定を行い、法令や条例を遵守するように管理している。
グリーン購入の取り組み(P19)
 グリーン購入法に基づくグリーン購入の状況として、紙・文具類等について、ほぼ100%に近い調達率を達成している。

【サイクル機構報告書】
地球環境問題と原子力(P5〜P6)
 地球温暖化問題に関して解説を行うとともに、温室効果ガスの発生が少ない原子力が環境負荷削減にとって有効で、地球環境問題解決に向けて重要で期待されていることを紹介。
サイクル機構の業務(P9〜P10)
 サイクル機構の業務のうち、環境に関するトピックスを紹介。
 高速増殖炉研究開発、使用済燃料再処理研究開発、高レベル放射性廃棄物の処理・処分研究、安全管理基本方針や原子力防災への貢献等の安全への取り組みについて紹介。
環境負荷の全体像(P11〜P12)
 総エネルギー投入量は18億MJであり、温室効果ガス排出量は7万7千トンである。
温暖化防止/グリーン購入(P13〜P14)
 温室効果ガス排出量の約85%は購入電力使用によるものである。
 グリーン購入法に基づくグリーン購入の状況として、紙・文具類等について、ほぼ100%に近い調達率を達成している。
廃棄物の管理(P15〜P16)
 産業廃棄物、放射性廃棄物ともに適切に処理し、環境負荷の低減に努めている。
環境汚染防止(P17〜P18)
 化学物質を適正に管理するとともに、研究開発に伴い排出される環境汚染物質について定期的な測定を行い、法令や条例を遵守するように管理している。

  (3) 報告書の構成
 原研報告書、サイクル報告書ともA4版(縦)カラー、各24ページ


3.報告書の公表
 報告書の公表については、印刷物の関係自治体への配布、原子力機構インフォメーションルームへの常備を行うほか、原子力機構のインターネットホームページに掲載する(http://www.jaea.go.jp/02/2_12.shtml)。
以 上

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