公 開 番 号 |
2017-01 |
関連公開番号 |
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件 名 |
グローブボックスからの汚染について |
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公 開 日 |
2017年10月 31日(平成29年) |
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不適合の発生日 |
2014年11月 5日(平成26年) |
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発 生 拠 点 名 |
核燃料サイクル工学研究所 |
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発生施設・設備名等 |
再処理技術開発センター 分析所 |
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不適合の内容 |
平成26年11月5日(水)14時30分頃、所内水平展開によって実施されていたグローブボックスの設備点検(汚染検査)中に、再処理施設分析所1階の分析室(管理区域)に設置されている、分析作業用グローブボックス前面に取り付けられている、透明アクリル製のパネル(以下、パネルという)の固定枠付近で汚染が見つかりました。汚染は2箇所で確認され、α線核種で最大1.3×103Bqでした(図-1 参照)。 なお、点検を行った2名の作業員に汚染や被ばくはなく、室内の放射線状況にも異常は無く、汚染箇所については速やかに除染を行いました。 |
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原因の調査・特定 |
当該グローブボックスでは、分析作業の前処理として分析試料の加熱濃縮を行っているものです。汚染に至った原因は、分析試料の加熱濃縮で発生する蒸気の一部が凝縮液としてパネルのシール材であるネオプレンゴム製のパッキン(以下、「パッキン」という。)に長期に亘り滞留し、パッキンシール部からグローブボックス内部の放射性物質が浸み出たものと推定しました(図-2 参照)。
また、放射性物質がパッキンシール部から浸み出たことに関する調査を実施したところ、凝縮液の滞留によって、パッキンが劣化し放射性物質を含んだ擬縮液が浸潤したことによるものと断定しました。
なお、当該全てのグローボックスの点検は、負圧点検、外観点検や汚染検査などを定期的(半年)に実施し異常がなかったこと及びパッキンの納入検査では規格の確認を実施していることで製品や他のグローブボックスでの異常は認めなかった。 |
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是正処置の必要性の評価 (システムへの影響) |
作業環境では、汚染及び被ばく防止を図るため是正処置が必要と判断しました。 |
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是正処置(計画)の内容 |
是正処置として、以下の事項を実施しました。なお、当該グローブボックスの他、同様に分析試料の加熱濃縮を行う代替のグローブボックスも対象としました。 その結果、今日まで凝縮液の付着や浸み出しが再発していないことを確認しました。
@ 汚染の浸み出しを防止するために、パッキンにシリコン樹脂をコーキングし、さらにビニルシート養生を施す。(図-3 参照) A グローブボックスの健全性を維持するための定期点検の際は、パッキン材の目視点検の実施及びパネル内面及びパッキンに凝縮液の付着が認められた場合、速やかに拭き取りを行うことや、パッキンの点検方法を作業要領に定める。 |
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備 考 |
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