様式−1

 
 


公 開 番 号

2016-05

関連公開番号

 

件     名

真空配管表面での汚染確認

公  開  日

2016  711日(平成28年)

不適合の発生日

2014年 7 15日(平成26年)

発 生 拠 点 名

核燃料サイクル工学研究所

発生施設・設備名等

再処理施設 プルトニウム転換技術開発施設

不適合の内容

平成26711()に靴底のスポット汚染を確認しました。その汚染源となる汚染箇所の調査において、4日後の715()1430分頃、プルトニウム転換技術開発施設 主工程室で、床面のスポット汚染を発見し辿ったところ、これらの汚染箇所の汚染源として、混合液移送グローブボックスの上部に設置されている真空配管の表面にて汚染(1200kcpm)約2×104 Bq(α線核種)を確認しました。

 更なる調査において、3日後の718()の液移送室で、受入液移送グローブボックスの天井部に接続する真空配管の表面に新たに1箇所のα線核種の汚染(70kcpm)を確認しました。確認された汚染は、いずれもスポット汚染であり、ダイレクトサーベイの値から放射能量は合計で2.1×104 Bq(α線核種)と算出しました。

これによって、靴底の汚染源は、混合液移送グローブボックスの上部に設置されている真空配管の表面汚染に係るものと断定しました。図―1

なお、本事象における環境・人体への影響はありませんでした。

原因の調査・特定

原因調査については、靴底汚染の原因が真空配管の汚染によることから、もう一か所の配管も併せて汚染部位の上部から表面観察、浸透探傷試験等を実施した結果、いずれの真空配管からも明らかな割れ、腐食痕等は確認されなかったが、局所的で極めて微細な腐食と推定しました。

この調査結果を受けて、更に汚染部位を切りだし真空配管内部から調査(成分分析等)した結果、局部腐食や軽微な腐食を確認しました。

腐食の原因となる背後要因の調査結果は、腐食状態から施工時の溶接不良等によるものではなく、長期間(運転開始以降30年間)の使用により、配管内の微量の腐食因子(硝酸、Puを含む)を含んだ液が繰り返し凝縮、濃縮され、腐食が徐々に進行していき貫通に至ったと推定しました。(図―2

是正処置の必要性の評価

(システムへの影響)

配管の腐食による汚染が発生したことから、設備を健全な状態に復旧するため是正処置が必要と判断しました。

是正処置(計画)の内容

 

是正処置については、以下の計画どおり実施しました。

@ 更新配管の範囲

真空配管の更新範囲については、汚染が確認された部位(2箇所)と同一環境であると考えられる(腐食性溶液の凝縮、滞留を想定)主工程室及び液移送室内の配管(水平に敷設された箇所)とする。(図―1

A 更新配管の材料

更新を行う真空配管の材料については、今後予定している運転期間中に想定される硝酸プルトニウム等を含む凝縮液に対して十分な耐食性を有することから、既設の真空配管と同一材料(SUS304L)とする。

備   考