━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010.12.24 ━━━━━━━━
++---- No.158 目次 ----++
現場から ____ ワシントン事務所に赴任して2ヶ月あまり(国際部)
海外事務所便り _ 米上院歳出委員会が2011年度包括歳出予算案を発表 ほか
プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報
あとがき
今回は、ワシントン事務所からお伝えします。
私は、今年の10月にワシントン事務所に赴任しました。まだ、ワシントンDC(以下、DC)初心者ですが、この間にDCでの生活を通して、見たり感じたりしたフレッシュな情報を紹介したいと思います。
JAEAワシントン事務所は、DCのメインストリートであるKストリートに位置し、事務所界隈は、DCがアメリカの政治・行政の中心であることを彷彿させるスーツ姿のビジネスパーソンで賑わっています。また、キャピトル(国会議事堂)の周りには国務省、財務省、司法省、そしてJAEAと関係の深いエネルギー省(DOE)などがあり、規模は違いますが、アメリカ版霞が関といった印象です。一方、ちょっと足を伸ばせば、DCで最も高層のワシントンモニュメントや桜まつりで有名なジェファーソンメモリアルといった世界的に有名な観光スポットが多数あり、全米・世界各地からの観光客で賑わっています。DCは、そういった2面性をもった街であり、その街の中心にJAEAワシントン事務所はあります。
11月2日にアメリカ政治にとって非常に大きなイベントがありました。オバマ大統領就任後、初の中間選挙が行われ、オバマ政権に対する国民からの初めての審判がくだされました。大統領就任時には多くの国民に支持され、高い支持率でスタートしますが、2年後の中間選挙時点では、就任当初より支持率が下がることが多いようです。「チェンジ」を訴えて当選したオバマ大統領に期待した国民も、一向に改善しない経済状況を反映してか、今回のオバマ民主党も両院で大きく議席を減らし、上院ではかろうじて過半数を確保したものの、下院では過半数割れとなり、共和党が主導権を握る結果となりました。
オバマ大統領は就任以来、脱温暖化政策を推進し、その中心的な柱として再生可能エネルギー、原子力エネルギーを位置付けてきましたが、今回の中間選挙が、来年1月から始まる次期112回議会にどのような影響を及ぼすのか、また、そうした情勢の中、オバマ大統領はどのように舵を取り、エネルギー政策を推進していくのか、議会運営を注視していこうと思います。議会が開会し、原子力関係法案等の審議が始まれば、実際に傍聴に行く予定です。議会の場に直に足を踏み入れ、生の白熱した議論を肌で感じてみたいと思います。
最後になりましたが、オバマ大統領も言っているように、世界が今後繁栄していくためには原子力を中心としたエネルギー政策の拡充は必要です。そのために、多くの課題はあるものの日米が協力、リードして、世界的規模での原子力平和利用を着実に進めていかなければなりません。微力ではありますが、その橋渡し役として、ワシントン事務所が機能できればと思います。今後とも、ワシントン事務所一同、頑張っていこうと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
(国際部 ワシントン事務所 池島 大樹)
*当機構の海外事務所から寄せられたニュースを紹介します。
☆ ワシントン事務所
<米上院歳出委員会が、2011年度包括歳出予算案を発表>
米国の上院歳出委員会は12月14日、2011会計年度の包括歳出予算案を発表しました。本予算案では、新規原発建設のための政府融資財源として、下院で可決した歳出予算よりも10億ドル多い80億ドルを計上しています。
<NRCが原発の運転許可更新指針を改訂>
米国原子力規制委員会(NRC)は12月16日、原子力発電所の運転許可更新の審査手順を示した、包括的経年教訓報告書(Generic Aging Lessons Learned Report)の第2回改訂版を公表しました。
☆ ウィーン事務所
<チェコのテメリン発電所、期間延長>
チェコのテメリン発電所1号機の運転許可が、10年間延長されました。同国の国家原子安全室(SUJB)が、今年10月までだった同機の運転期間の延長を許可したものです。
☆ パリ事務所
<トリカスタン1号炉の10年運転継続を認可>
フランス原子力安全機関(ASN)は12月3日、トリカスタン原子力発電所1号炉の運転期間を10年間延長することを認可しました。
<仏の濃縮工場「ジョルジュベス2」で開所式>
トリカスタンに建設された濃縮工場「ジョルジュベス2」で12月14日、施設の開所式が行われました。
*上記の詳細は http://www.jaea.go.jp/saiyou/index.html をご覧下さい。
早いもので大掃除の時期となりましたが、みなさんは「断捨離」(だんしゃり)という整理術をご存知でしょうか。
「断」=入ってくる要らないモノを断つ
「捨」=ガラクタを捨てる
「離」=モノへの執着心から離れる
今年の流行語大賞にもノミネートされたこの「断捨離」は、元々ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」をもとに生まれた言葉で、自分とモノとの関係を問い直し、不要・不敵・不快なモノとの関係を「断ち」「捨て」「離れ」ることをいい、思い切ってモノを手放すことで空間・時間・エネルギーに余裕が出て、それが気持ちのゆとりにつながるのだそうです。
人生の停滞を取り除き、新陳代謝を促すと言われるこの「断捨離」のココロで、みなさんも新境地を切り拓いてみてはいかがでしょうか。(報道課 大内信孝)
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【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部 佐田務、上野信行 ○
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