独立行政法人日本原子力研究開発機構

平成24年8月9日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

カザフスタン原子力技術安全センターと高温ガス炉の安全研究協力を開始
(お知らせ)

【発表のポイント】

独立行政法人日本原子力研究開発機構【理事長 鈴木篤之。以下「原子力機構」という。】とカザフスタン原子力技術安全センター(代表 イリーナ・タジバエバ。)は、両者で締結した「高温ガス炉の安全研究協力に関する実施取決め」に基づき、安全研究協力を開始します。

「原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とカザフスタン共和国政府との間の協定」(平成23年5月発効)においては、「軽水炉及び高温ガス炉の設計、建設及び運転」、「軽水炉及び高温ガス炉の安全」が7つの協力分野の中に挙げられています。原子力機構は、平成21年に締結したカザフスタン国立原子力センターとの「原子力科学分野における研究開発協力のための実施取決め」に基づき、カザフスタン高温ガス炉(KHTR)開発に対する技術支援を進めてきました。

一方、KHTRの安全審査体系や安全設計方針の整備は、カザフスタン原子力委員会(KAEC)が担います。原子力機構は、これまでに実施してきた安全性実証試験などの研究開発の成果がKHTRの安全研究に有益であることから、平成20年に「高温ガス炉の安全研究に関する情報交換のための覚書」をKAECと締結しました。具体的な研究協力に関しては、原子力の安全研究を担当するカザフスタン原子力技術安全センターを実施主体とし、両者で議論を重ね、今後の研究活動に合意が得られたことから、本年6月、「高温ガス炉の安全研究協力に関する実施取決め」を調印しました。これに基づき、KHTRの安全設計方針及び安全評価方針の策定を目指した安全設計研究に着手するため、第1回専門家会合をカザフスタン共和国アルマティ市において8月下旬に開催する予定です。

今後、原子力機構は、高温工学試験研究炉(HTTR)の設置許可申請に係る活動において得た知見、経験により、カザフスタン共和国における高温ガス炉の安全設計方針、安全評価方針、規格・基準の確立に協力していきます。双方の協力によって達成される成果は、日本発の技術の国際標準化へ向けた足がかりとなることが期待されます。

以上

参考部門・拠点:大洗研究開発センター

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