補足説明4 <成果の意義>

今回の成果は、‘90年代に実施されたITER工学設計活動(EDA)以来、NBI開発で直面してきた高電圧ブッシング製作に関する課題をクリアし、ITER NBI開発を大きく前進させるものです。特に、外径1.56 mの大口径セラミックの開発及びメートル級セラミックリングのロウ付け接合技術の開発に成功した本成果は、日本の高い技術力を示すものです。

今回開発した大型セラミック製作の技術は、半導体・液晶パネル製造において、プラズマエッチング[4]やイオン注入[5]のための大型絶縁リング製作、優れた耐食性のため重用されているアルミナセラミック製チャンバーなど年々大型化する絶縁構造材の製作といった産業分野への応用が期待されます。また、同様の絶縁体を用いる加速器により物質の根源を調べる素粒子物理学の学術分野等への波及効果が期待されます。


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