平成21年2月2日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究開発協力のためのカザフスタン国立原子力センターとの実施取決めの締結について
(お知らせ)

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 岡ア俊雄、以下「原子力機構」という。)とカザフスタン国立原子力センター(総裁Kairat K.Kadyrzhanov、以下「NNC」という。)は、2月2日に、「日本原子力研究開発機構とカザフスタン原子力センターとの間の原子力科学分野における研究開発協力のための実施取決め」と「日本原子力研究開発機構とカザフスタン原子力センターとの間の核融合エネルギー及び技術分野における研究開発協力のための実施取決め」を締結しました。

原子力機構は、NNCとの間で平成19年4月30日に署名した「原子力研究開発における将来の協力のための日本原子力研究開発機構とカザフスタン国立原子力センターとの間の覚書」に基づき、同国における熱電併給用の超小型高温ガス炉導入、試験研究炉における炉内計測技術の標準化やベリリウムリサイクル技術、核融合エネルギー及び技術等に関する協力について検討を進めてまいりました。両者は、長期的な協力を継続することを希求し、原子力科学分野と核融合分野において研究開発協力の実施取り決めをそれぞれ締結しました。

カザフスタン共和国では、大電力送電網が整備されておらず、地域暖房用の熱供給が生活に必須であり、日本の面積の約7倍の国土に電力・熱供給プラントの整備が不十分な地方小都市が分散して存在しています。このため、NNCは炭酸ガス削減にも貢献できる超小型高温ガス炉システムの検討を始めました。

原子力科学分野における研究開発協力の実施取り決めのもとでは、高温ガス炉技術に関し世界をリードする原子力機構は、NNCと協力して、まず、超小型高温ガス炉の設計・建設に向けた成立性評価等に対し技術的検討を行う計画です。

さらに、これらの実施取り決めでは、科学技術情報の交換、科学者・技術者の交流等に関し、高温ガス炉以外に、試験炉に関する計測技術、ベリリウムリサイクル技術等の原子力科学分野、並びに核融合分野においてもダイバータ部の物理研究やブランケット工学研究等に関してNNCと研究開発協力を進めていきます。

以上


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