(別添)
平成18年度黎明研究採択課題

採択
No.
課   題 研究代表者氏名
所属・学部等
職位
研究目的
1 中性子微小ビーム生成用多層膜フレネルレンズ(ゾーンプレート)の開発 田村 繁治
(独)産業技術総合研究所
光技術研究部門
光電子プロセスグループ
主任研究員
 中性子利用分野(特に熱中性子)に資する新しいツールを提供するため、提案者が蓄積してきた放射光X線用集光素子である多層膜フレネルゾーンプレート(FZP)の作製技術を利用して、中性子マイクロビームの生成が可能なFZPを開発する。
2 凝縮物質中での同位体遠心分離を実現するためのロータの開発 末吉 正典
丸和電機株式会社
技術部
 同位体遠心分離を凝縮相(液相、固相)中で実現するための技術開発の要となる専用ロータの開発を目的とする。この方法で同位体濃縮をめざした研究例はなく、達成すれば日本を起源とする同位体濃縮技術となる。
3 不均一系の放射線物理化学反応に関する先端基礎研究 勝村 庸介
東京大学大学院工学系研究科
教授
 超臨界水や超臨界流体、微粒子の分散している水溶液中で生ずる放射誘起反応の時間分解測定を通じ、非均一系の放射線物理化学反応の体系化のための基礎研究を行う。
4 細胞死における細胞内小器官への水流入機構の解明 鴨志田 薫
(独)産業技術総合研究所
年齢軸生命工学研究センター
招聘研究員
 顕微鏡等の既存の手法のみでは観測することができなかった細胞のプログラム死に伴う細胞内小器官ミトコンドリアへの水流入過程を原子力機構のSANS-J及びPNOで観測する。またこれに伴うミトコンドリアのエネルギー産生と活性との関係を調べる。
5 高電離重イオンビームを利用した微小焦点単色X線光源開発のための基礎研究 中村 信行
電気通信大学
レーザー新世代研究センター
助教授
 高電離重イオンビームが固体表面に照射する際のX線放出過程を利用した、全く新しい微小焦点単色X線光源の開発のための基礎研究を行う。焦点サイズはμm以下nm領域を目指し、数10keVまでの様々な波長を発生可能なX線光源を目指す。
6 非平衡型複数α線放出in vivoジェネレーター:227Th-EDTMPを用いた転移性骨腫瘍治療法の開発 鷲山 幸信
金沢大学大学院医学系研究科
助手
 非平衡型in vivoジェネレーターを用い、新規転移性骨腫瘍治療法を開発する。そのためにラットの最大耐用線量を決定し、227Th-EDTMPによる転移性骨腫瘍の治療効果を検証する。被ばく線量の計算を行い、ヒトへの適応を評価する。
7 放射線耐性動物・クマムシにおけるDNA損傷の修復機構の解明 堀川 大樹
北海道大学大学院地球環境科学研究科
学生
 緩歩動物・クマムシ類は、きわめて高い放射線耐性を持つことが知られているが、その耐性のメカニズムについては、まったく調査されていない。このため、クマムシ類における放射線によるDNA損傷の修復機構を解明することを目的とする。
8 高計数率・高検出効率光子検出器を目指した貼り合わせ半導体素子の開発 神野 郁夫
京都大学大学院工学研究科
助教授
 複数の半導体ウエハを貼り合わせ、その界面間を電荷が移動するようにし、光子検出器とする。まず、高比抵抗値のp型,n型Siを貼り合わせた複合素子でX線検出を試みる。次に、光子吸収確率が高いCdTeなどの化合物半導体とSiとの複合素子を制作する。

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