実環境トリチウム除去試験結果の例

 バイオトリチウム除去装置の出入り口トリチウム濃度比より、トリチウム除去効率16を評価した。その結果、1段で、室温、100 cm3/minの流量でガスを処理した場合、約2000 Bq/cm3 のトリチウム(ITERで最も高いトリチウム空間予想濃度の約10倍)を60%以上除去することに成功した(下図参照)。
 また、装置を3段に直列に連結した場合は85%以上のトリチウムを除去でき、ITERで要求される値90%(循環処理時17)にほぼ匹敵する性能を示した。よって、複数の装置を連結することで必要な除去性能及び処理流量を確保できることが明らかになり、核融合炉のトリチウム除去装置へ適用できる見通しが得られた。



 実験開始前に、バイオトリチウム除去装置をバイパスし入口トリチウム濃度を確認。装置への通気開始直後は、装置内に存在した汚染のない空気が押し出されるため、一時的に電離箱でのトリチウム濃度が低下している。

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