◎語句説明


ていしんしゅうちりょう
低侵襲治療
 身体への負担をできるだけ軽くし、生体が持つ免疫能力を手術ほど低下させることなく、手術をした時と同じ治療効果をあげようとする治療法のこと。


そうたいかんゆけつしょうこうぐん
双胎間輸血症候群(TTTS)
 双子の胎児に栄養を送る血管が胎盤の中でつながり、血液が過剰に流れ込む胎児は尿量が増え、尿が主成分である羊水もあふれる。圧力がかかり、胎児の体がむくんだり、心不全を起こしたりする。一方、血流が過少な胎児は貧血や腎不全などに陥る。出産2000〜4000件に1回の割合で起こる。7割以上の確率で2児とも亡くなる恐れがある。
 針を刺して過剰な羊水を抜く羊水対症療法により、2児とも亡くなる確率は5割に低下するが、生後も10〜15%に脳障害が残るとされる。根本的治療法としては、胎盤上でつながった数本の血管(吻合(ふんごう)血管)にレーザーを照射し、血管を固まらせて血流を断つ「レーザー治療」がある。


いちじゅうもうにようまくせいそうたい
一絨毛二羊膜性双胎
 双胎(そうたい)妊娠(ふたご)には一卵性双胎と二卵性双胎とがある。二卵性双胎は2個の受精卵から発生したもので、2個の胎盤があり、二絨毛膜(じゅうもうまく)二羊膜(ようまく)となる。一卵性双胎は1個の受精卵が分裂することにより発生し、分裂の時期により一絨毛膜一羊膜性、一絨毛膜二羊膜性、二絨毛膜二羊膜性のいずれかとなる。
 一絨毛一羊膜性:胎盤が1つで羊膜も1つ。
 一絨毛二羊膜性:胎盤が1つで羊膜は2つ。
 二絨毛二羊膜性:胎盤が2つで羊膜も2つ。
この一絨毛膜二羊膜性双胎の内、10〜15%がTTTSを合併する。


せきずいずいまくりゅう
脊髄髄膜瘤
 脊髄や脊髄神経が背中に露出している、あるいは薄い袋(脊髄を包む膜)に入っている脊髄の先天異常。
 (脊髄が形成される元になる神経管の背中やお尻の部分が閉鎖せずに開放された状態で生まれる場合のこと。)

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