独立行政法人日本原子力研究開発機構：JAEAメールマガジン　No.356

Preliminary conceptual design of the secondary sodium circuit-eliminated JSFR (Japan
Sodium Fast Reactor) adopting a supercritical CO2 turbine system, 2; Turbine system and
plant size

http://dx.doi.org/10.11484/jaea-research-2014-016

第29回ふげん廃止措置技術専門委員会資料集

http://dx.doi.org/10.11484/jaea-review-2014-023

＝　現場から　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

平成26年度安全研究センター報告会を開催

安全研究センターでは、原子力施設に係る安全性の確保・向上を図るため、燃料・原子炉
から再処理・防災・環境まで、幅広い分野で安全研究を進めており、原子力規制委員会への
技術的なサポートを行っています。安全の継続的改善に着実に貢献するためには、常に質
の高い研究を行っていく必要があり、その一助として、研究活動や成果を広く発信して専門
家の方々にご意見・ご議論いただくため、安全研究センター報告会を毎年開催しています。
また本報告会は、若手・中堅研究者が企画立案から運営、発表までを全て実施しており、安
全研究の実施に相応しい人材育成の機会としても活用しています。

平成26年度の安全研究センター報告会は、「安全性評価のための科学的知見の充実」と
いうテーマで、平成26年12月10日（水）に富士ソフトアキバプラザ（東京都千代田区）にて
開催し、約90人の参加者を得ました。今回の報告会では、構造健全性評価、熱水力安全、
放射線安全・防災、及び廃棄物安全研究に関する最近の研究成果について4件の口頭発表
を行うとともに、開会前や休憩時間を利用して安全研究センターの全研究グループ（10グル
ープ）からの研究トピックス20件についてポスターセッションを行いました。

口頭発表において、構造健全性評価研究では、運転中に何らかの原因により非常用炉心
冷却水が原子炉容器に流れ込む加圧熱衝撃事象を対象に、熱水力解析及び確率論的破壊
力学に基づく健全性評価高度化に関する成果を報告しました。

熱水力安全研究では、シビアアクシデント（重大事故）時に格納容器内上部の気相部に形
成される密度成層の挙動を把握するための数値流体力学（CFD）解析手法に関する成果を
報告しました。

放射線安全・防災研究では、原子力発電所事故の際の緊急防護措置を早急かつ効果的
に実施するための緊急時対応計画を策定することを目的として、確率論的事故影響評価（レ
ベル3PRA）手法を用いた様々な事故シナリオに対する防護措置の被ばく低減効果の分析に
関する成果を報告しました。

また、廃棄物安全研究では、高レベル放射性廃棄物の地層処分の際に使用が検討されて
いる炭素鋼オーバーパックの腐食に着目して、周辺地下水の酸化還元電位を評価する解析
モデルの妥当性検証に関する成果を報告しました。

質疑応答では、詳細な研究内容に踏み込んだ専門的な議論から、研究の方向性や考え
方についてのご意見・アドバイスまでいただくことができ、研究の質のみならず安全研究を行
う研究者としての質も向上させる良い機会となりました。これらの報告やポスターセッションで
行われた活発な議論を、今後の安全研究センターでの研究活動に活かして参ります。

なお、口頭発表とポスターセッションでの報告内容の詳細は、安全研究センターにおける
研究の全体概要と共に安全研究センターホームページ（http://www.jaea.go.jp/04/anzen/）
で公開していますので、そちらをご参照ください。

（安全研究センター　材料・水化学研究グループ　知見　康弘）

http://www.jaea.go.jp/04/anzen/

＝　その他の情報　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

大学等への公開特別講座

原子力機構の研究者、技術者を大学、高専等に派遣します。

http://www.jaea.go.jp/kouza/

各種研修情報

http://nutec.jaea.go.jp/index.php

平成26年度「防災業務関係者のための放射線防護研修」の受講者を募集

http://www.jaea.go.jp/04/shien/training_j.html

採用情報　http://www.jaea.go.jp/saiyou/