━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009.9.11 ━━━━━━━━
++---- No.94 目次 ----++
現場から ____ 研修事業開始から50年、原子力に関する人材育成の現場から
海外事務所便り_ 「D’Agostino NNSA長官の続投が決定」ほか
プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報
あとがき
原子力研修センターの研修事業は、1958年1月に前身であるラジオアイソトープ研修所(東京駒込)における第1回基礎課程に始まりました。昨年は、開講50周年を記念しシンポジウム「原子力人材育成の将来を考える」を開催しました。これまで、延べ11万人(2008年までの国内外累計)に及ぶ受講生を受入れ、産業界、官公庁、大学等の第一線で活躍する多くの人材を輩出するなど、原子力界への貢献を果たしてきました。
原子力研修センターは、業務グループ、原子力研修グループ、国際研修グループ、大学連携協力グループの4グループから構成されており、今回は国内研修を担当している原子力研修グループの活動について紹介します。
国内研修は、1.RI・放射線技術者の養成に関する研修、2.原子力エネルギー技術者の養成に関する研修、3.国家試験受験コース(原子炉主任技術者、技術士(原子力・放射線部門)、核燃料取扱主任者、第1種放射取扱主任者)、4.職員研修から成り、それぞれ年度計画に基づき研修を実施しています。その他、文部科学省など官公庁からの要請によるものや地元高校・高専への出張講習、青少年のための科学の祭典などでの霧箱実習も行っています。
研修カリキュラムは、講義と実習・演習をバランス良く配置し、研修センター内講師と機構内外の専門講師の協力を得て実践的な研修を行い、その結果、研修後のアンケートでは毎回高い評価をいただいております。
最近の動向をいくつかご紹介します。新規研修コースとして、昨年から検査官のための「原子力専門研修」を経済産業省原子力安全・保安院の要請により開始しています。また、研修センターで看板的な「原子炉研修一般課程」は、ここ数年低迷していましたが、今年度は電力会社等から9名の研修生が集まるなど、原子力の将来性への期待が人材育成への積極的取り組みに結びついたものと思われます。さらに、福井県の工業高校からの依頼に応じて、第3種放射線取扱主任者講習の出張講習の実施に至るなど、今後他の工業高校へ広がる可能性への期待感を持っています。
今年度は新たな研修コースとして、「原子力関係者のためのリスクコミュニケーション講座」を立ち上げるべく準備を進めています。この講座は原子力関係者(原子力施設、国、県、市町村の防災や広報担当)を対象としたもので、地域住民と原子力関係者間で原子力のリスクについて共に考え信頼を構築するための専門家を養成するものです。
原子力研修センターは、今後ともスタッフ一丸となって将来を担う原子力人材育成に貢献する研修活動に努めてまいりますので、ご支援ご協力をお願いします。
なお、現在行われている研修の内容は以下のホームページをご覧下さい。
http://nutec.jaea.go.jp/
(原子力研修センター 原子力研修グループ 新井信義)
*当機構の海外事務所から寄せられたニュースを紹介します。
☆ ワシントン事務所
<D’Agostino NNSA長官の続投が決定>
オバマ大統領は9月3日、Thomas Paul D’Agostino DOE核セキュリティ担当次官兼国家核安全保障庁(NNSA)長官を引き続き担当させると発表した。同氏は、海軍兵学校を卒業後、ジョン・ホプキンス大学で企業金融、海軍大学で国家安全保障の修士号をそれぞれ取得。海軍で潜水艦の艦長として従事したのち、NNSAの国防計画担当副長官、核兵器研究開発及びシュミレーション計画担当副部長を経て、07年8月から現職。
☆ ウィーン事務所
<EU、原子力を持続可能なエネルギー開発の主要技術の一つに位置付け>
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は8月31日、ジュネーブで開催された「世界気候会議(World Climate Conference)」でECファンドにより気候変動研究の全容を示した報告書「European Research Framework Programme-Research on Climate Change-」を発表した。なお、その中の「Probabilistic Long -Term Assessment of New Technology Scenaries(Planet)-」では、原子力が持続的なエネルギー開発に必要な主要技術の一つとして挙げられている。
http://ec.europa.eu/research/environment/index_en.cfm?pg=publications
☆ パリ事務所
<EU、京都議定書の温室効果ガス排出削減の目標達成に向けて前進>
欧州委員会は8月31日、欧州連合(EU)の2008年の温室効果ガス排出量が前年に比べ1.3%減少し、1990年の基準年に対して6.2%減となり、8%削減の目標達成に向けて前進したと発表した。
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/09/1260&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
原子力機構と高エネルギー加速器研究機構の共同運営組織であるJ-PARCセンターの研究グループは、東北大学の協力を得て、物質内部におけるダイナミクス(原子運動)の全体像と詳細を一挙に捉えることができる新しい手法を開発した。この実験手法を用いれば、物質内部の原子運動情報を、中性子により視覚化して自在にズームイン・アウトすることが可能になり、機能性材料の最適化設計といった応用面での研究開発にも大きく貢献することが期待される。
http://www.jaea.go.jp/02/press2009/p09091001/index.html
*上記の詳細はhttp://www.jaea.go.jp/saiyou/index.htmlをご覧下さい。
一般競争(指名競争)参加資格の定期審査は、随時受け付けています。
http://www.jaea.go.jp/02/format/index.html
入札情報などは、下記をご覧下さい。
http://www.jaea.go.jp/02/compe/02.html
朝夕めっきり涼しくなった今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
大リーグ、シアトル・マリナーズのイチローが6日(日本時間7日)、メジャー通算2000安打を達成しました。通算1402試合目での達成は史上2番目のスピード記録だそうです。
そんなイチローをみて思うこと。
イチローのプレーは自分の業務に通じるものがあり、日々学ばせてもらっています。
(広報部 大内信孝)
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【ご感想やご要望】http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml
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【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部 佐田務、上野信行 ○
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