━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2014.3.14/No.314 ━━━
〔現場から〕海水中のリチウム資源を回収する革新的技術を確立 −リチウム資源循環型社会の実現へ大きく前進−(核融合研究開発部門)
〔東日本大震災発生に伴う対応状況〕
〔プレスリリース〕米国ローレンス・バークレイ国立研究所との研究協力について
〔お知らせ〕
〔研究開発報告〕
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海水中のリチウム資源を回収する革新的技術を確立
−リチウム資源循環型社会の実現へ大きく前進−
核融合研究開発部門の星野毅研究副主幹らは、核融合炉の燃料製造やリチウムイオン電池に必要なリチウムを、電気を発生しながら海水から回収する世界初のリチウム分離技術を、青森研究開発センター原型炉R&D棟での実験により確立しました。
レアメタルであるリチウムは、チリ、アルゼンチン等の南米諸国からの100%輸入に頼っています。しかしながら、海外では広大な敷地で1年以上かけてリチウムを含む塩湖の水を自然蒸発させてリチウム資源を回収しているため、今後のリチウムイオン電池を搭載した電気自動車の普及・拡大に伴うリチウム需要の急増に対応できず、資源不足に陥ることへの懸念が報告されています。そこで、リチウムが海水中に無尽蔵に含まれていることに着目し、海水からのリチウム回収技術を開発しました。
この新たに発案した技術は、リチウムのみを透過する性質を有するイオン伝導体をリチウム分離膜として適用し、同時に電気を生み出すという革新的な技術です。基本的原理は、リチウム分離膜で隔てた海水とリチウムを含まない回収液間に生じるリチウム濃度差によって、リチウムを選択的に移動させるもので、さらに、そのリチウム移動に伴い生じる電子を電極で捕獲することで、電気も同時に発生するという仕組みです。
海水だけでなく、リチウムを含む様々な溶液からの資源回収が可能であることも特徴的です。これまで、海水の約50〜100倍の濃度のリチウムを含む、にがりからの資源回収にも成功しました。また、使用済みリチウムイオン電池を溶かした液体からのリチウム回収、すなわちリチウムイオン電池リサイクルにも適応が見込めることから、今後はリチウム資源循環型社会の実現を目指したパイロットプラント規模への拡張を目標とし、革新的な科学技術イノベーションの創出を目指します。
本研究成果は、平成26年2月7日にプレス発表されました。詳しくは以下のHPをご覧ください。
http://goo.gl/o2cH8o
(核融合研究開発部門 増殖機能材料開発グループ)
http://goo.gl/zpghjr
3.11原子力事故参考文献情報の「原子力機構の研究成果(東京電力福島第一原子力発電所関連)」および「関連リンク集」を更新しました
「地層処分に関わる生活圏(地表環境)の影響評価手法と環境安全科学」に関する米国ローレンス・バークレイ国立研究所との研究協力について
サイエンスカフェを東海村で開催
テーマは「データでわかる環境放射線」
http://goo.gl/kpwDT5
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「原子力緊急時支援・研修センターの活動(平成24年度)」を公開
同センターでは福島事故に対する支援活動の拠点として活動してきています。
http://goo.gl/qj6DOK
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成果報告書「研究施設等廃棄物の浅地中埋設施設の立地環境条件に関する感度解析」
施設の立地にあたって、安全性に影響を与える可能性がある環境条件を調査しました。
http://goo.gl/Zfn1gR
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各種研修の募集 http://goo.gl/9sKxdD
採用情報 http://goo.gl/Z1dVXH
調達情報 http://goo.gl/WhIqQ4
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<見学会、イベント>
大洗研究開発センター施設見学会を開催(3月22日)
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瑞浪超深地層研究所見学会を開催(3月15日)
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<週報(3月8日〜3月14日)>
http://goo.gl/4oFC5P
http://goo.gl/C4Dd5L
http://goo.gl/BoZAWD
http://goo.gl/CXQ6le
東北地方太平洋沖地震に対するHTTR非常用発電機の健全性確認
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CMIR-6で照射したODS鋼被覆管の照射挙動評価
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結晶質岩を対象とした長期岩盤挙動評価手法に関する研究; 2012年度(委託研究)
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【配信希望、アドレス変更、配信停止】 http://goo.gl/eM16bD
【ご感想やご要望】 http://goo.gl/zJkY2z
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【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部 岡田学、大原明日香、深谷奈未
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