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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013.1.25／No.258 ━━━

〔現場から〕JT-60SA欧州製作機器の初搬入（核融合研究開発部門）

〔東日本大震災発生に伴う対応状況〕

〔お知らせ、採用情報、調達情報〕

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JT-60SA欧州製作機器の初搬入

那珂核融合研究所では、日欧の幅広いアプローチ活動及び我が国のトカマク国内重点化装置計画の下で、大型トカマク型実験装置JT-60をJT-60SAに改修（超伝導化）する計画（JT-60SA計画）を進めています。平成19年よりJT-60SAの機器の設計・製作を欧州と共同で行ってきましたが、このたび欧州からの最初の大型機器となるクライオスタットベースが原子力機構那珂核融合研究所に到着しました。
　 JT-60SAは、日欧共同で那珂核融合研究所に建設する超伝導トカマク型核融合実験装置で、実験が始まる平成30年度からは国内や欧州から400～500名の研究者が参加する世界的な核融合研究拠点の一つとなります。
　クライオスタットベースは、JT-60SA本体の基礎となる大型構造物（直径12m、高さ3m、重さ250t）で、欧州が製作を担当しました。JT-60SAの組立を担当する原子力機構が、スペインの製作担当機関と密接に議論して共同で設計し仕様を決定するとともに、那珂核融合研究所職員が頻繁にスペインを訪問するなどして製作工程における課題を共同で解決しました。その結果、スケジュール通りに昨年11月に完成することができました。スペインの工場で行った仮組立では、誤差1mm以下という高い精度で製作されていることが確認できました。
　クライオスタットベースは、7つの部品に分解されて輸送されました。11月21日にスペインのアビレスを出港し、1月16日に日立港に陸揚げされました。港から那珂核融合研究所への輸送は、1月19日から各日の未明に国道245号や国道6号を封鎖して行われており、1月26日に終了する予定です。クライオスタットベースは、欧州で完成し日本に到着した最初の大型機器です。
　 JT-60SAは、臨界プラズマ試験装置JT-60が据え付けられていた場所（JT-60本体室）に建設されます。建設に先立ち、JT-60の解体を平成22年4月から始め、平成24年10月に無事故で終了しています。今回の搬入を受け、1月中にクライオスタットベースをJT-60本体室に設置する作業を開始します。これによりJT-60SAの組み立てが始まることになります。

（核融合研究開発部門）