■■■   JAEAメールマガジン   ■■■

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2012.8.3/No.235 ━━━

〔現場から〕JT-60の解体(核融合研究開発部門)

〔東日本大震災発生に伴う対応状況〕

〔お知らせ、採用情報、調達情報〕

= 現場から ==========================

JT-60の解体

那珂核融合研究所では、日欧の幅広いアプローチ活動及び我が国のトカマク国内重点化装置計画の下で、大型トカマク型実験装置JT-60をJT-60SAに改修(超伝導化)する計画(JT-60SA計画)を進めています。JT-60SA装置の建設に先立って、JT-60装置を解体する必要があり、現在、その最終段階を迎えています。
  JT-60は、放射線障害防止法に基づく我が国唯一のプラズマ発生装置であり、その解体にあたっては、放射線管理のもと、複雑な大型構造物を切断、搬出、保管を行う必要があります。JT-60解体は、平成21年に解体準備作業に着手し、平成22年度前半に周辺機器の解体、後半から本体装置・NBI加熱装置の解体を行ってきました。平成23年度からは本体装置の解体を本格的に開始しました。本体装置は、トロイダル磁場コイル(TFC)、ポロイダル磁場コイル(PFC)、真空容器及び支持構造体等が狭い空間に組み込まれており、これらの機器には、高強度材料である高マンガン鋼やインコネル鋼等の難加工材が用いられています。更に、JT-60の大電流化改造の際、強大な電磁力に対応するため、TFCを2個ずつ上下部で溶接し、基礎架台をソールプレート(床面に設置された鋼板)に溶接する等の補強措置が施されています。そのため、解体するに当り狭い空間での難加工材の切断等が必須で、多種多様な切断技術を駆使して解体作業を進めてきました。平成23年度には、TFC18個を解体して、保管場所であるJT-60機器収納棟に再組立するまでを実施しました。TFCは、ドーナツ状のPFCと真空容器の輪の中に入っているため、この輪の一部を切断してTFCを取り出す空間を作る必要があります。これらの切断は、真空容器(6mm厚のインコネル板材による二重壁構造容器)に専用のフライス切断機、PFC(無酸素銅)とPFC支持体(高マンガン鋼)に乾式ダイヤモンドワイヤソーを用いて行いました。ダイヤモンドワイヤソーは、直径10mmのワイヤーにダイヤモンドチップが埋め込まれているもので、ワイヤーが通るわずかな空間があれば切断が可能で、ワイヤーの制御は遠隔にて行うため安全性も高い工法です。このワイヤソーによる工法にて、従来の鋸切断と比較して大幅に工期が短縮できました。そして、平成24年3月6日に本体装置の主要機器であるTFCの解体を完了しました。
  平成24年度には、残っているPFC・真空容器及び下部構造体(基礎架台等)の解体を行っています。PFC・真空容器は、重量が300トンを超える重量物であるため、既設クレーンが使用できるように2分割し軽量化をする必要があります。そのため、ダイヤモンドワイヤソーを用いて、異種金属(高マンガン鋼、インコネル鋼、無酸素銅)を一括でまとめて切断しました。6月30日に切断が終了し、2分割したPFC・真空容器を1つずつ7月13日及び7月19日に本体室から仮置き場所の組立室へクレーンにて吊り出しました。組立室において切断面の閉止作業行った後、8月23日にJT-60機器収納棟へ搬出する予定です。その後、基礎架台等の解体を行い、本年10月末までにはJT-60本体装置の解体を終了する予定となっています。
  現在まで解体作業を無事故・無災害で計画通りに実施してこられたことは、機構関係者及び受注メーカーが解体作業部会にて工程・安全等を確認し、高い安全意識を持って行った結果です。今後も今まで通り無事故・無災害で解体作業を進め、秋にJT-60解体の完遂を迎えたいと思っています。

(核融合研究開発部門)

= 東日本大震災発生に伴う対応状況 ===============

東京電力福島第一原子力発電所事故への対応を行っています。

原子力機構は東京電力福島第一原子力発電所事故に関して、さまざまな活動を行っています。その全般的な内容については下記をご覧ください。
  http://www.jaea.go.jp/fukushima/index.html

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福島第一原子力発電所事故に伴い放出された放射性物質の移行モデルの確立に向けた検討会(第1回)を開催します。

http://www.jaea.go.jp/fukushima/kankyoanzen.html

= お知らせ ==========================

高速増殖原型炉もんじゅの「平成22・23年度設備点検(1次系・2次系等)」が終了

http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2012/07/p120731.pdf

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幌延深地層研究センターは8月9日、幌延町で調査研究成果報告会を開催します。

http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/press/12/press0730.html

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瑞浪超深地層研究所研究所の深度500mにある水平坑道が貫通

http://www.jaea.go.jp/04/tono/press/120730/120730.html

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大洗研究開発センターでは8月に、放射線取扱講座を開催します。

http://www.jaea.go.jp/04/o-arai/news/2012/120705-2.pdf

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大洗研究開発センターでは8月と9月に、小中学生向け放射線教室「見たい!知りたい!君もほうしゃせん博士になろう!」を開催します。

http://www.jaea.go.jp/04/o-arai/news/2012/120718.pdf

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「サマー・サイエンスキャンプ 2012」を開催します。

http://www.jaea.go.jp/02/info/120717/index.html

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各種研修の募集について

http://nutec.jaea.go.jp/index.php

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週報(7月28日〜8月3日)

http://www.jaea.go.jp/02/press2012/p12080301/index.html
  http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2012/08/w120803.html
  http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/repro/week/s120803/weekly.htm
  http://www.jaea.go.jp/04/tono/syuho/240728_240803.pdf

= 採用情報 ==========================

詳細は http://www.jaea.go.jp/saiyou/index.html をご覧下さい。

= 調達情報 ==========================

詳細は http://www.jaea.go.jp/02/2_6.shtml をご覧下さい。

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【配信希望、アドレス変更、配信停止】 http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html

【ご感想やご要望】 http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml

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【発行】 独立行政法人 日本原子力研究開発機構  広報部   佐田務、岡田学

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