原子力機構メールマガジンを日頃よりご愛読いただきありがとうございます。皆さんに興味を持って読んでいただけるよう今後とも努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、今年もいよいよゴールデンウィークに突入です。皆さんはどのような計画を立てていらっしゃるでしょうか。旅行、ショッピング、家でゆっくり、田植えや畑仕事、また、ご商売をされている方は休みどころではない、など皆さん過ごし方はいろいろかと思います。この時期、「どうせどこへ行っても混んでいて疲れるだけだから…」というセリフをよく耳にします。確かに東京等大都市圏周辺の行楽地や道路の混雑ぶりは例年たいへんな状況となっているようです。先日、総務省が発表した都道府県別推計人口では、東京都の人口(1,275万8,000人)が28年ぶりに全国人口の10%を占めるとともに、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で作る東京圏の人口も増加しており、東京一極集中が加速している様子が伺えるとの新聞記事を目にしました。各地の混雑ぶりが加速しないよう祈るばかりです。
原子力機構の展示館や科学館等ではこのゴールデンウィーク期間中、映画上映や実験教室、工作教室等のさまざまなイベントを開催する予定(詳しい情報は原子力機構ホームページhttp://www.jaea.go.jp/をご覧ください)です。ご家族やお友達お誘いあわせの上、是非お立ち寄り下さい。
広報部広報課長 友部 嘉克
今回の「研究開発現場から」は、青森研究開発センターからです。
青森研究開発センター(以下「青森センター」)は、2007年4月、青森事務所(青森県六ヶ所村)とむつ事業所(青森県むつ市)を統合して開設しました。青森センターの活動拠点は、六ヶ所地区(青森センター事務所、サイクル協力室)、むつ地区(関根浜施設、大湊施設)及び青森市地区(連絡事務所)の5箇所にあります。
六ヶ所地区は、フランスにおける国際熱核融合実験炉(ITER)の建設・運転と並行して、欧州と日本の共同事業として実施する幅広いアプローチ(BA)活動の研究拠点であり、原型炉の概念設計及び関連する研究活動やスーパーコンピュータを使って、燃焼プラズマ挙動や材料開発のためのシミュレーションを行う国際核融合エネルギー研究センター事業、今後建設される国際核融合材料照射施設の設計や建設・運転に必要な工学実証・工学設計活動を行う、国際核融合材料照射施設の工学実証・工学設計活動事業が行われます。また、核燃料サイクル関連事業(軽水炉再処理、ウラン濃縮、MOX燃料製造等)を行う日本原燃(株)に対し、機構は現在約90名の技術者を派遣していますが、青森センターでは、これらの技術協力に対する事務支援を行っています。
関根施設では、平成8年7月から一括撤去された原子力船「むつ」の原子炉室等を保管、管理しています。この原子炉室等は今後、廃止措置を行うこととしており、この廃止措置に必要な研究開発を行っています。一方、大湊施設では、炭素およびヨウ素同位体比分析において世界トップクラスの性能を持つタンデトロン加速器質量分析装置(AMS)を使った分析技術の開発を行っています。この技術を活用し、海洋における放射性物質等の移行挙動の解明に関する研究や古代の出土試料の年代測定等を行っています。現在は、共用施設としてあらゆる分野における分析を行っておりますので、皆様のご利用をお待ちしております。
六ヶ所地区では、この春からの本格的な活動に伴い研究施設などの建設を開始し、サイトの様子も日々変わってきており、地域の皆様はじめ関係者の関心も高くなっています。「核融合」という言葉に馴染みが薄い方も多いことから、説明会やサイト見学会を開催するなど広報活動に積極的に取り組んでおります。
また、関根浜施設には、我が国初の原子動力実験船としての「むつ」の活動の軌跡を思い起こすとともに、次の世代を担う青少年やより多くの人々が科学の楽しさ、素晴らしさに接し、明日への夢を広げていただくために、総合科学館としてむつ科学技術館を運営しておりますので是非一度ご見学いただければ幸いです。
青森センターは、地域の皆様をはじめ多くの方々から愛され親しまれる「研究所」にしていきたいと考えております。是非、一度青森センターをご見学いただき、これらの研究開発についてより一層のご理解をいただけるようお願い申し上げます。
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