1.平成17年度実績

(1) 設備点検内容               【( )内の A,B,C 等は号機を示す】

設  備

点  検  内  容

1 次冷却系設備

1 次アルゴンガス系圧縮機(B)の分解点検及び 1 次主冷却系エクステンション弁の点検等を実施しました。

原子炉補機冷却水設備

熱交換器( A,C1,C2 )等の開放点検及び熱交換器出口弁の分解点検等を実施しました。

原子炉補機冷却海水

設備

原子炉補機冷却海水ポンプ( C3 )、海水ストレーナ( A,C )、海水系逆止弁( A,C1 )の点検及び海水ポンプ潤滑水供給元弁やサポートの分解点検等を実施しました。

機器冷却系設備

機器冷却系冷却ポンプ(A)の分解点検等を実施しました。

液体廃棄物処理設備

廃液凝縮器(A)の開放点検等を実施しました。

気体廃棄物処理設備

再生ガスブロワの分解点検等を実施しました。

換気空調設備

中央制御室空調ファン(A)の分解点検等を実施しました。

空調用冷媒・冷水設備

空調用冷媒設備冷凍機(A)の分解点検等を実施しました。

ディーゼル発電機設備

ディーゼル発電機内燃機関(A,C)の分解点検等を実施しました。

所内電源供給設備

所内電源供給設備の点検を実施しました。

直流電源設備

直流電源設備(C)の点検を実施しました。

屋外開閉所、

主要変圧器 設備

所内変圧器、起動用変圧器( A,B )等、 77kV 送電線引込部及び 275 k V 送電線引込部の点検を実施しました。

制御用圧縮空気設備

制御用空気圧縮機(A)の分解点検を実施しました。

燃料取扱設備

炉外燃料貯蔵設備機器、電気計装の点検を実施しました。

*エクステンション弁:当該弁は窒素雰囲気中にあり、直接操作できないことからエクステンション(連結棒)を用いて、 空気雰囲気の部屋から操作できるようにしている。

 

(2)安全性総点検に係る設備改善について

 旧科学技術庁の「もんじゅ安全性総点検チーム」の報告書「動力炉・核燃料開発事業団 高速増殖炉もんじゅ安全性総点検結果について」において 改善が必要との指摘があった種々の事項に対して、安全性総点検直後から対応計画を定め、 設備の信頼性向上及び運転操作性向上を目的とした改善工事のうち、 主な工事の状況は以下のとおりです。

(表−2参照)

 

1)給水加熱器加熱蒸気管の一部取替え

(図−1参照)

 試運転時(平成7年)、給水加熱器加熱蒸気管のサポートパイプ取付部近傍に割れが生じ、微量な蒸気漏れ が発生したため、 仮補修を実施しているが、その対策として、仮補修箇所を含む蒸気管の一部を、サポートパイプの構造を改良した新しい配管に取り替えました。


* 給水加熱器加熱蒸気管からの微小蒸気漏えい
 蒸気漏えいの原因は、給水加熱器加熱蒸気管がサポートパイプにより拘束されていたため、プラントの起動・停止に伴う蒸気管の伸縮により、 サポートパイプ取付部近傍に繰り返し荷重が加わったことと、サポートパイプ内部に残留していた防錆処理液によりアルカリ環境となったことが重なって発生した脆性割れであった。
 このため、新しい配管のサポートパイプは、サポートとの間に隙間を持たせることにより、繰り返し荷重を緩和する構造とした。 また、配管製作時の防錆処理において、防錆処理液が残留しないような処置を行った。

 

<安全性総点検>

 ナトリウム漏えい事故の原因究明調査で明らかとなった問題点等を踏まえ、旧科学技術庁は、平成 8 年 10 月に「もんじゅ安全性総点検チーム」を設置し、 施設の設計の妥当性、運転や品質管理に係るマニュアル類の妥当性の検討等を行い、設備、品質保証、運転手順書等についての改善点を摘出し、 その結果が平成 10 年 3 月に報告書としてまとめられた。

 

(3)設備保全

1)取水口廻りの浚渫

(図−2参照)

 設備保全の観点から、毎年実施している取水口廻り(取水口前面およびもんじゅ港湾内)の浚渫を実施しました。