新型転換炉の「ふげん」が初めて発電に成功したのは、今から24年前の1978年のこと。翌年の3月20日に、本格運転を開始しました。日本では1973年に第一次石油危機が、78年から79年にかけては第二次石油危機が起きていました。石油に代わるエネルギー源が求められていたわけです。 そのなかで、新しいエネルギー源となるプルトニウムの有効利用をめざし、ウランとプルトニウムを混ぜ合わせたMOX燃料を使う「ふげん」の運転が開始されたのです。これまでに、一つの発電所としては世界最高の748体(MOX燃料集合体)という使用実績をあげ、日本におけるプルトニウム利用技術の確立に大きく貢献しています。こうした「ふげん」の成果は「もんじゅ」などの高速増殖炉技術開発や、電力会社等で計画を進めている軽水炉でのプルトニウム利用(プルサーマル)に活かされていくことになります。 |
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先月28日、「ふげん」は定期検査を終え、本格運転を再開しましたが、来年3月末をもって新型転換炉としての運転を終了します。運転終了後は、これまでのさまざまな技術開発の成果を取りまとめるとともに、安全で効率的な「廃止措置」(発電所の解体・撤去)に向けた技術開発などに取り組みます。 |