平成14年1月9日

  今年の干支はウマ。十二支の中でも人間とは長い付き合いのある動物です。人や物を運んだり田んぼを耕したりと、私たちの暮らしに欠かせない働きをしてくれていたのです。
  人間のエネルギー利用は火の発見から始まり、やがて動物や風の力、川の流れなどを利用するようになり、その後、石炭や石油など化石燃料の利用へと移りました。しかし現在では、石油などの資源の枯渇や化石燃料の利用による地球温暖化の進行などが心配され、これからのエネルギーをどう確保していくかが大きなテーマとなっています。
  私たち「サイクル機構」では原子力の有効な利用が大きな力になるものと考え、高速増殖炉の開発に取り組んでいます。「馬に乗るまでは牛に乗れ」という、ことわざがあります。これは、段階を踏んで力をつけるのがよいという例えですが、私たちも長年の研究開発の成果や実験炉「常陽」での経験をもとに、「もんじゅ」で運転経験の蓄積や技術の改良を進め、将来につなげていきたいと考えています。
  そのためには安全の確保が前提となりますが、皆さまからご信頼いただける組織となるよう情報の公開などにも努めてまいります。本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。




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