平成13年10月24日

 プロ野球の日本シリーズでは連日、熱戦が続いています。ところで、野球場のグラウンドの広さは13000平方メートルほどですが、大型の石油タンクは、このグラウンドのおよそ半分を占める大きさがあります。
10万キロリットルの石油が入る大型タンクは、直径が84メートルもあるのです。資源小国の日本では、万一に備え、この大型タンク900基分にあたる約9000万キロリットル(約160日分)を備蓄しています。
 このように、石油の備蓄には広いスペースが必要です。一方、原子力発電所では、一年間は燃料を取り替えずに発電できるうえ、燃料の加工工場にも製造中のウランがあり、これらを合わせると、約二年半は海外からウランを輸入できなくても発電を続けることができます。特別なスペースを設けることなく、相当な量が備蓄されているわけです。
情報サイクリングNO.74
 そしてさらに、リサイクルによってウランの利用効率を約60倍に高めることができる高速増殖炉が実用化すれば、備蓄効果も飛躍的に高まります。いったんウランを輸入すれば長期にわたるエネルギー確保が可能となり、エネルギーの安全保障の面でも大きな役割を果たすことになるわけです。




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