情報サイクリングNO.69
平成13年8月8日

 今から1億年ほど前、地球では活発な火山活動によって二酸化炭素の濃度が上がり、温暖化が進みました。これによって海水面が上昇し、陸地の低地部分が浅い海となり、この海に大繁殖した植物プランクトンの死がいが、やがて石油に変化したといわれています。
 こうして生まれた石油は、使いやすく用途も広い大変に優れたエネルギー資源ですが、その利用が現在、地球温暖化の原因のひとつになっているのは皮肉なものです。
 石油火力発電では、燃料の採取から輸送、発電所の建設、運転、保守などまでのトータルで、1kw時あたり約742gの二酸化炭素が発生します。同様に、同じ化石燃料の石炭火力は約975g、LNG火力は約608g、これに対して非化石燃料では、太陽光が約53g、風力が約30g、地熱が約15g、水力が約11gとなっています。原子力については、核燃料サイクルが実施された場合、高レベル放射性廃棄物の処分まで含めても、約22gと試算されています。
 地球温暖化を防ぐには、非化石燃料の積極的な利用が必要です。私たち「サイクル機構でも、安全の確保を第一に、将来に向け核燃料サイクルの確立に取り組んでいます。




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