「もんじゅ」では、高温のナトリウムを蒸気発生器へ送り、蒸気発生器内の伝熱管の中を流れる水に熱を伝えて、発電用タービンに送る蒸気をつくります。ナトリウムは水と激しく反応する性質があるため、安全性を向上させるうえで、ナトリウムと水を仕切っている伝熱管の健全性を保つことは大変重要です。そこで、センサーのついたケーブルを挿入して傷を調べる検査装置を開発しています。この装置では伝熱管の肉厚が約20%減った傷を読み取ることができ、伝熱管の破損を未然に防ぐために必要な性能を確保しています。 しかし、万一の破損も想定し、水の微小な漏えいや圧力の変化などを即座に検出して原子炉を停止することにしています。また、国の安全審査では、伝熱管4本が完全破断した場合に相当する量の水が漏えいしても、蒸気発生器等の健全性は確保され、環境への影響を及ぼすような事故に至らないことが確認されています。 |
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私たち「サイクル機構」ではこれまで、敦賀市(1月27日)と大阪市(2月9日)において、伝熱管の検査装置等に関するご説明をさせていただきました。今後も情報の公開に努めるとともに、一層の安全、安心のため、検査精度のさらなる向上を図っていく考えです。 |