情報サイクリングNO.53
原子力の研究開発と地域振興への貢献
平成12年1213

 私たち「サイクル機構」では11月9、10日の2日間、昨年に引き続き「敦賀国際エネルギーフォーラム2000」を開催しました。今回はその内容から、原子力の研究開発と地域振興についての概要をご紹介いたします。
 アメリカのアイダホフォールズ(1951年に、ここの試験場で世界初の原子力発電に成功)では、104のハイテク企業が育ち、研究所から地元企業への特許の移転や、大学との共同研究も盛んに行われていることなどが紹介されました。また、フランスでも原子力庁の3つの地方の研究施設で先端技術の移転など企業支援を進め、15年間で67のハイテク企業が誕生したことが報告されました。
 日本ではこうした形の地域振興は両国ほど進んでいませんが、「サイクル機構」でも特許を公開し技術移転を行う成果展開事業を平成10年から始め、これまで15件(福井県内5件)が実現しています。また、大学や研究機関との共同研究にもカを入れ、今年度は地元の福井大学との間で4件が進行中です。
   
 フォーラムでは、原子力は総合科学技術情報の宝庫である、地域との関わりは安全の確保が前提であるといったご意見もいただきました。今後も開かれた組織として、地域の一層の発展に寄与できるよう努めてまいります。

     




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