情報サイクリングNO.45

平成12年8月23日

 EU(欧州連合)の拡大とともに、今後、巨大な経済圏になると見込まれているヨーロッパ。実は、エネルギーの面では早くから各国が結びつき、“エネルギー資源大国“となっています。北海油田・ガス田の産出開始以来、ヨーロッパは豊富な石油と天然ガスの資源をもつことになったのです。
 さらにヨーロッパの国々は、北海ガス田に加え、豊富な天然ガスの産出地であるロシアまでも含めた、広範囲な天然ガスのパイプライン網で結ばれています。
 
   
  また、ヨーロッパの国々は送電線でも結ばれ、電気の輸出入が日常的に行われています。最も多く電気を輸出しているのはフランスで、電気の約八割を原子力発電でまかない、1998年には580億kWhの電気を、スイス、ドイツ、イギリス、イタリアなど周辺の国々へ輸出しています。これは、日本でいえば全世帯数のおよそ四割にあたる約1640万世帯が一年間に使う電気の量に相当します。
 ヨーロッパにはドイツのように原子力発電を廃止しようとしている国もありますが、その背景には、万一の時でも電気やエネルギー資源を確保しやすいなど、島国の日本とは異なるエネルギー事情があるわけです。
     




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