安全の確保を最優先に

平成12年3月22日
 日本では今、原子力発電が電気の約37%をまかない、エネルギーの安定供給や二酸化炭素排出量の抑制などに、大きく貢献しています。原子力発電所の運転では安全の確保がなにより優先されますが、これは高速増殖炉の開発でも同様で、「もんじゅ」においてもさまざまな安全対策を講じています。
 「もんじゅ」の安全対策は、大きく二つに分けられます。一つは、従来の原子力発電所と同様、放射性物質を閉じ込めるための対策や地震に備えた対策です。プルトニウムなどの放射性物質は何重もの壁で厳重に閉じこめる工夫をし、重要な設備や建物を一般の建物の三倍以上の地震に耐えるようにつくるなど、万全を期しています。
 そして二つ目は高速増殖炉に特有のナトリウム対策で、もし漏れても燃え広がることがないよう、さまざまな工夫をしています。たとえば、ナトリウムは酸素や水と反応するため、放射性物質を扱う部屋を窒素ガスで満たし、水分を含むコンクリートの表面に鉄板を張るなどの対策を講じています。
 私たち「サイクル機構」では、「もんじゅ」の運転再開に向け、今後も安全性の一層の向上をめざして努力を重ねてまいります。




戻る