「もんじゅ」でナトリウム漏えい事故が発生して、4年あまり。私たち「サイクル機構」では、これまでに事故の反省をふまえた改善策をまとめています。今回と次回にわたって、この改善策についてご紹介いたします。 ナトリウムの漏えいは、原子炉格納容器の内側にある中間熱交換器と、外側の蒸発器・加熱器とを結ぶ、放射性物質を含まない2次冷却系の配管で起こりました。配管につけられている温度計のひとつが、中を流れるナトリウムによる振動が原因で破損したものです。 |
![]() |
メーカーによる温度計の設計が不適切だったこと、私どもの審査基準に不備があったこと、新しい技術情報が反映されていなかったこと、などが主な原因です。 こうした点をふまえ、メーカーの設計変更管理の基準の改定、「設計審査要領」の作成、情報の収集・周知のしくみの強化などを進めるとともに、2次冷却系配管の温度計48本すべてを、交換または撤去することといたしました。交換する改良温度計には、現状のものより「さや」が短く先端に向かって除々に細くなる、折れにくい形のものを採用します。また、水や蒸気用の温度計37本についても、交換または撤去する計画です。 |