今回は前回に引き続き、国際フォーラムで各国のエネルギー関係者から紹介された「原子力をとりまく状況」のうち、アメリカと韓国の状況についてお知らせします。 まず、アメリカでは現在、105基の原子力発電所が稼働中で、総発電量の約20%を原子力がまかなっています。これらの原子炉の運転許可を更新する申請が出され始めていることや、地球環境の保全に原子力が必要という認識が政策決定者の間でも次第に強くなりつつあることが紹介されました。また、京都会議で決まった二酸化炭素などの排出規制の目標値を達成するために、現在電気の半分以上をまかなっている石炭を、原子力など他のエネルギー源に置き換える必要があるという見解も表明されています。 |
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次に韓国ではエネルギーの安定供給の確保、対外赤字の解消、電気料金の低減、地球温暖化の防止という4点を念頭に、原子力の利用と技術開発を進めることが、21世紀に向けたビジョンであることが紹介されました。また、韓国は日本と同様にエネルギー資源に乏しく、核燃料サイクルの自立を図ることを大きな目標としていることも紹介されています。 |