意外に思われるかもしれませんが、世界で
最初の原子力による発電は軽水炉ではなく、
高速増殖炉で1951年に行われました。ア
メリカの小規模な実験炉でしたが、その後も
運転を続け、燃料を増殖できることも実証し
ています。 |
発電をしながら、発電に使った以上の燃料
をつくり出せる高速増殖炉は、資源小国の日
本にとっても大きな力となることから、日本
でも国策として実用化をめざしてきました。
現在、新たな「原子力開発利用長期計画」の策
定作業が進められていますが、その構成案に
も高速増殖炉の推進が明記されています。 |
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具体的には、 |
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経済性などの諸条件が整うことを前提に、2050年頃から商業ベースでの導入をめざす |
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これまでの経験からの教訓を十分に踏まえつつ、実用化に向けた研究開発を着実に推進する |
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研究開発の場の中核となる「もんじゅ」の運転を再開し、所期の目的を達成することに優先して取り組む |
といった方針が盛り込まれました。
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この新たな長期計画は現在、草案がまとめ
られている段階で、今年中のとりまとめが予
定されています。私たち「サイクル機構」では、
こうした国の方針に沿って一層の研究開発に
取り組めるよう、安全第一に「もんじゅ」の改
造工事を進めてまいります。 |