平成11年5月26日
 日本で発生するゴミの量は、家庭からの一般廃棄物、し尿、産業廃棄物を合わせて、一人あたり約3800キログラムとなっています。体重60キロの人なら、その60倍もの廃棄物を出していることになるわけです。
 これに対して、原子力発電の使用済燃料を再処理した際に発生する高レベル放射性廃棄物は、約4グラムほどにすぎません。これは十分に管理できる量といえますが、長い期間にわたって強い放射能を持つため、安全な処理処分技術を確立することが必要です。
 我が国では、この高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜて安定した状態(ガラス固化体)にし、地下数100メートルから1000メートルの深部に埋設する方法が考えられています。こうした地層処分にかかわる研究開発も、私たち「サイクル機構」の重要な仕事です。
 今年中には、我が国における地層処分の技術的な信頼性を示すことを目標に進めてきた、これまでの研究開発の成果を取りまとめる予定です。
 また、あわせて超深地層研究計画など、地下深くの岩盤や地下水の性質などを把握するための地層科学研究も鋭意進めていく計画です。



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