平成16年12月8日

 「もんじゅ」でのナトリウム漏えい事故から 9年がたちました。この間、私たち「サイクル 機構」では事故原因を究明するとともに、漏え いを起こした温度計以外にもナトリウムを扱 う場所すべてのチェックを行いました。また、 設計段階までさかのぼり、安全にかかわる機 能や設備の健全性をはじめ、運転手順や品質 保証体系なども点検し、「もんじゅ」全体を総 合的に見直す「安全総点検」を実施しました。
 そして、これらに基づくナトリウム漏えい 対策についての国の審査も終了し、法律的な 手続きを終えました。今後、地元の皆さまの ご理解をいただいたうえで、次のような改造 工事を行う計画です。●各所にテレビカメラ を置き、漏えいを素早く中央制御室で確認で きるようにする、●漏えい時には換気系を止 め、ナトリウムを別のタンクに移す、●その スピードを上げるため、タンクとつなぐ配管 を増やし口径も太くする、●配管室等は仕切 りのある断熱構造とし、ナトリウムの漏えい 時には窒素ガスを注入して確実に消火する、 ●漏えい検出器内蔵の温度計に交換する。
 私たちは9年前の12月8日のことを決し て忘れず、「もんじゅ」の安全性と信頼性の一 層の向上に努めるとともに、一人ひとりが安 全の確保を第一に考え、将来のエネルギー開 発のために尽力したいと考えています。
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