平成16年11月24日

 今年の6月から、国の原子力政策の基本と なる長期計画(原子力の研究、開発及び利用に 関する長期計画)の改定作業が原子力委員会に よって進められています。今回の長期計画は 平成17年中に取りまとめられる予定ですが、 これまでの会議の中で「核燃料サイクル」を今 後も推進していく方針が再確認されました。 原子力発電の使用済燃料をリサイクルするに はコストがかかるものの、資源小国・日本の エネルギー安定確保や資源の有効活用、放射 性廃棄物の低減などに役立つためです。
 この資源の有効活用という点では、再処理 によって使用済燃料から回収したプルトニウ ムとウランで燃料をつくり、今ある発電所(軽 水炉)で使うと1〜2割程度ウラン資源を節約 でき、さらに将来、高速増殖炉とそのリサイ クルシステムが実用化されれば、国内で数千 年にわたり原子力発電の燃料を確保できる可 能性があります。高速増殖炉は、発電をしな がら発電に使った以上のプルトニウムをつく り出すことができるからです。
 高速増殖炉開発のあり方についても今後、 長期計画の中で具体的に示されることになり ますが、私たち「サイクル機構」としては将来 の実用化に向け、「もんじゅ」での一層の研究 開発に取り組んでいきたいと考えています。
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