平成16年10月27日

 日本が1956年10月26日に国際原子 力機関の憲章に署名し、1963年の同じ日 に日本で初めて原子力による発電に成功した ことから、翌64年に10月26日は「原子 力の日」に定められました。
 また、1956年9月には原子力委員会が 設立され最初の長期計画の策定が始まりまし たが、その中で「核燃料資源の有効利用の面か ら、増殖型動力炉がわが国の国情に最も適合 するものと考え、その国産を目標におく」とい う方針も示されました。当時からすでに、発 電に使った以上の燃料をつくり出せる高速増 殖炉にも期待が寄せられていたわけです。
 1966年には、国のプロジェクトとして 高速増殖炉の実験炉と原型炉を開発すること が決まりました。こうして私たち「サイクル機 構」の前身である動燃事業団が、実験炉「常陽」 の建設、運転、そして原型炉「もんじゅ」の建 設と、段階を踏みながら進めてきたのです。
 最初の長期計画からおよそ50年たった現 在も、資源の有効利用の必要性に変わりはあ りません。将来にわたり日本が安定してエネ ルギーを確保していけるよう、徹底したナト リウム漏えい対策を講じたうえで「もんじゅ」 の運転を再開し、実用化に向け一層の研究開 発に取り組みたいと考えています。
戻る