平成16年5月12日

 オリンピックには多くの国や地域が参加しますが、今、世界には190あまりの国があります。ちなみに面積が一番小さいバチカン市国は、一番大きいロシアの3881万分の1しかありません。そして、国土の大きさや気候風土が異なるように、各国のエネルギー資源の状況にも大きな差があります。
 サウジアラビアのように石油がとれる国、アメリカのように石炭がとれる国、カナダのように水資源が豊富な国など、エネルギー資源に恵まれた国もあれば、海外からの輸入に頼る国もあります。例えば、日本、フランス、ドイツのエネルギー自給率は、それぞれ4%、9%、25%しかありません。しかし、一度輸入すると数年間使える原子力発電のウランを国産エネルギーに加えると、日本が20%、フランスが50%、ドイツが38%となります。
フランスは、原子力の利用によってエネルギーの安定供給を図っているわけです。
 日本でも原子力が大きな力を発揮していますが、さらに使った以上の燃料をつくり出せる「もんじゅ」のような高速増殖炉を使えば、自給率を一層高めることが可能です。こうしたことから、私たち「サイクル機構」では、高速増殖炉の実用化に向けた研究開発に取り組んでいきたいと考えています。
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