平成16年2月25日

 昨年3月末に運転を終了した「ふげん」では今、解体・撤去(廃止措置)の着手に向けた準備を進めています。約10年間の準備期間中に、原子炉内から回収した使用済燃料や重水の搬出をはじめ、新たな技術開発や既存技術の改良・高度化などを行い、廃止措置全体の手順などをまとめる計画です。
 すでに使用済燃料と重水の回収は終了し、プールやタンクで安全に保管しています。使用済燃料は今後、計画的に再処理工場へ搬出し、再利用可能なプルトニウムなどを取り出します。技術開発面では、安全で効率的な解体作業を検討するため、バーチャルリアリティ(仮想現実)技術を応用したシミュレーションシステムを開発しています。また、解体にともなって発生する廃棄物のうち、放射性廃棄物は全体の約1%であり、その安全な処理処分のための研究を進めています。残りの約99%はコンクリートなどの一般廃棄物ですが、これらをリサイクルするのに必要な技術の改良・高度化にも取り組んでいるところです。
 私たち「サイクル機構」では、「ふげん」で培ったプルトニウム利用技術を「もんじゅ」や軽水炉に引き継ぐとともに、廃止措置の技術も将来の軽水炉に引き継げるよう、安全・確実な廃止措置に取り組んでまいります。

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