平成15年1月14日

 今年の干支は猿。目・口・耳をふさいだ「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿が有名ですが、これはもともと日光東照宮の神厩舎という建物にある彫刻のひとつです。母と子の姿から、子が育ち結婚し妊娠するまでが八つの彫刻で物語風に描かれ、三猿はその2番にあたります。子供の頃は、悪いことを見たり聞いたり言ったりしてはいけないという、親の気持ちを表わしているといわれています。
 ところで、この三猿とは逆になりますが、私たち「サイクル機構」では「もんじゅ」でのナトリウム漏えい事故後、「見る・言う・聞く」をモットーに歩んでまいりました。機器類の状態や管理の状況などをきちんと見ること、起こったことを隠さずありのままに言うこと、現場や地域の声をきちんと聞くこと−−。こうした姿勢で安全をしっかりと見つめながら、皆さまからの信頼をいただけるよう、積極的な情報の公開やコミュニケーション活動に取り組んでいます。
 これからも皆さまとともに歩みながら、ご理解をいただいたうえで早期に「もんじゅ」の改造工事に着手し、大切な未来のエネルギーづくりに貢献していきたいと考えています。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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