「明日は早起き。もし寝坊したら大変なことに!」一人暮らしの人なら、二つの目覚ましを五分おきにセットして、念のために実家のお母さんにも朝、電話をしてもらう。そんなこともあるかもしれませんね。実は原子力発電所でも、機械は故障する、人はミスをするという前提で、事前にいろいろな「もしも」を想定して安全対策を講じています。 1.運転中に異常を起こさない、2.異常が起きても大事故に広げない、3.万一事故が起きても放射性物質を外へ出さない、という「多重防護」の考え方をもとに、機械の故障や誤操作でも安全が保たれるしくみや、自動的に原子炉を「止める」、「冷やす」、放射性物質を「閉じ込める」しくみなどを設けています。 なかでも安全確保の重要なポイントになる「止める」、「冷やす」、「閉じ込める」しくみは、念には念をいれて同じ働きをする設備を多重に設け、万一に備えています。 |
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こうした何重もの備えは、軽水炉でも高速増殖炉の「もんじゅ」でも同様で、「もんじゅ」では原子炉を止める制御棒の駆動機構を独立した二系統、冷却系も同じ機能をもつものを3系統、備えています。そして、放射性物質を閉じ込める壁を5重に設けています。 | |
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