安全で確かなナトリウムの取り扱い技術を確立します
平成15年6月11日

 「もんじゅ」では、燃料から発生した熱を運ぶのに、液体ナトリウムを使います。ナトリウムは温まりやすく、熱を早く伝える性質があるからです。また、高速増殖炉は発電しながら新たな燃料を作り出しますが、この”増殖”を効率よく進めるうえでも、ナトリウムは適した性質を備えています。
 このため、将来の高速増殖炉の実用化に向け、ナトリウムの取り扱い技術を確立することも、「もんじゅ」の重要な役割のひとつとなっています。
 具体的には、蒸気発生器や中間熱交換器など、ナトリウムを取り扱う大型機器の性能や信頼性を確かめること。そして、これらを組み合わせた時の全体としての性能や信頼性も確認することです。こうしてデータを蓄積して、保守点検の手法や手順、設備の改良などにも活かしていきたいと考えています。
 もちろん、こうした性能の確認を行うには、徹底したナトリウム漏えい対策が前提となります。私たち「サイクル機構」では平成7年の漏えい事故後、機器類の総点検などを進めてきましたが、今後、温度計の交換をはじめ、漏えいを素早く発見し、安全・確実に対応するための対策を講じていく計画です。

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