発電などの性能を確かめ、技術の向上に役立てます
平成15年5月28日

 ウラン資源を有効利用する高速増殖炉は資源に乏しい日本が将来にわたってエネルギーを安定して確保するうえで、重要な選択肢のひとつとなるものです。「もんじゅ」では、その実用化に必要な研究などを行ないます。
 たとえば、テレビなどの電気製品も、いろいろな部品からつくられています。製品化する前には、部品一つひとつの性能を確かめるだけでなく、実際に組み立てて動かし、全体としての性能も確かめておくことが大切です。そうして改良点が見つかれば、より良い製品をつくることができるからです。
 高速増殖炉も同じで、これまでに熱を発生させる「炉心」や、その熱を運ぶ「ナトリウム配管」、熱から蒸気をつくる「蒸気発生器」など、高速増殖炉の特有の機器を開発し、それぞれの性能を確かめるとともに、安全に扱う技術の習熟に努めてきました。
 「もんじゅ」は、これらを組み合わせてつくられたもので、設計通りに安全で安定した運転ができることなど、システム全体の性能を確かめます。そして運転経験を重ねるなかで、一層の研究を進め、技術の向上や運転・保守方法の改善などに役立つ知識を得ることが、「もんじゅ」の役割のひとつです。

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