料理のレシピは、よく「塩少々」、「コショウひとつまみ」という言い方をしますが、この「少々」は親指と人指しで軽くつまんだ量、「ひとつまみ」は中指も加えた三本の指で軽くつまんだ量が目安になるそうです。 原子力発電の燃料となるプルトニウムは、「少々」の量で大量のエネルギーを生み出させることが大きな特徴です。1グラムで、石炭3トン分、石油2000リットル分に相当するエネルギーを出すことができるのです。 このプルトニウムの平和利用では、日本は世界の先進国といえます。3月に運転を終了した「ふげん」は、世界に先駆けてプルトニウムを本格的に利用し、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の使用実績で世界全体の約5分の1を占めています。また、当初はプルトニウムを海外から輸入しましたが、昭和56年9月以降は国内の再処理工場で回収したプルトニウムを使用しました。 |
|
![]() |
|
こうした経験の中で蓄積した、プルトニウムの安全な取り扱いや、MOX燃料の製造、使用などに関する技術は、「もんじゅ」へと引き継がれています。「もんじゅ」では、「ふげん 」の実績などをもとに、貴重なエネルギー資源であるプルトニウムを、より有効に利用する技術の確立などに取り組みます。 |
|
|