〜運転管理技術など〜
平成15年3月26日

 「ふげん」は日本人が構想し、設計し、製作し、建設し、そして運転してきた原子炉です。その開発にあたっては、大型の試験施設をつくり、自ら実験して評価と検証を加え、独自の設計手法などを開発しました。また、安全上重要な機器は、試作、試験、改良を重ね、性能や信頼性、耐久性を実証することで、国産化を達成しています。国産機器による保守点検の手法も確立しました。
 プラント運転管理技術の高度化でも、数々の成果をあげることができました。たとえば、放射線の測定技術と防護具の改良・開発などによる放射線の管理技術の確立や、放射線被ばくの低減対策などがあげられます。
 こうして国産技術を結集した点に、「ふげん」の大きな意義があります。自主技術開発は、国内のさまざまな原子力産業における、技術や人材の育成、成熟をうながしました。「ふげん」の建設や運転で培ったさまざまな経験や技術、手法のなかで、現在主流の軽水炉に役立てられているものも少なくありません。
 また、運転管理技術を活かした旧ソ連型炉の安全性向上のための技術協力や、近隣アジア諸国からの研修生の受け入れなど、国際的にも原子力の安全な発展に貢献しています。

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