新型転換炉の「ふげん」は、1978年3月に、22体のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使い初臨界を達成し、同年7月に初めて発電を行ないました。 「ふげん」の特徴のひとつは、さまざまな燃料を使えることです。初臨界以来、これまでの約25年間に使用してきた燃料は、772体のMOX燃料と、687体のウラン燃料。これらの燃料の製造には、国内の原子力発電所(軽水炉)で使われた使用済みのウラン燃料から回収したプルトニウムやウランをはじめ、「ふげん」自身で使った使用済みのMOX燃料から回収したプルトニウム、さらにウラン濃縮の際に回収されたウランも使われました。 こうして、貴重なウラン資源をリサイクルする「核燃料サイクル」の実現が可能なことや、MOX燃料をウラン燃料と同様に扱えることなどを実証できたことが、大きな成果です。 |
|
![]() |
|
また、772体というMOX燃料の使用実績は、世界全体の使用量の約5分の1にあたり、ひとつの原子炉としては世界最大の実績です。これは、日本におけるプルトニウムの利用技術を成熟させるうえで大きく役立つとともに、MOX燃料の製造技術や検査技術、品質保証技術などの蓄積にも貢献しています。 | |
|