ブランケットは英語で毛布の意味ですが、「もんじゅ」などの高速増殖炉では、「炉心燃料」と「ブランケット燃料」という2種類の燃料が使われます。 炉心燃料は、ウランとプルトニウムを混ぜ合わせたMOX燃料といわれるもので、このプルトニウムが燃えて(核分裂して)エネルギーを出し、電気をつくります。そして、炉心燃料の回りを毛布のようにすっぽりと包み込んでいるのが、ブランケット燃料です。 ブランケット燃料は、ほとんどが”燃えない”ウラン238でできています。ところが、炉心燃料のプルトニウムが核分裂した時に発生した中性子が、このウラン238に当たると、燃えるプルトニウムに変化します。ウラン238を効率よくプルトニウムに変えることができるよう、ブランケット燃料は炉心燃料を包み込むように配置されているわけです。 |
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こうして高速増殖炉では、発電に使った量のおよそ1.2倍にあたるプルトニウムをつくり出すことができます。高速増殖炉の実用化のためには、熱を運ぶ役目をするナトリウムの扱いなど十分な技術や安全対策が必要ですが、資源小国の日本がエネルギーを安定して確保するうえで、高速増殖炉には大きな役割が期待できます。 | |
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