中華料理で珍重されるフカヒレには、サメの背ビレや尾ヒレ、胸ビレなどが使われています。サメの漁獲量は世界全体で約76万トンですが、そのほとんではヒレだけを利用して、残りの肉などは捨てられているそうです。 その中で、日本は、例外的な国。かまぼこなどの食用や肥料として、肉や皮まで有効に利用しています。 | |
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簡単に捨てずに、知恵を働かせて無駄なく使い切る---、核燃料サイクルの確立も、これと同じ考え方から進められています。 | 原子力発電のウラン燃料は、もともと全体の3%ほどだけが熱を出すようにつくられています。しかし、その残りの一部は発電中に原子力発電の燃料として使えるプルトニウムに変化します。このプルトニウムや燃え残っているウランを、無駄なく利用していく仕組みが核燃料サイクルです。 ウランの全量を海外から輸入するなど、エネルギー資源に乏しい日本では、少しでもその自給率を高めることが、将来の安心な暮らしへとつながります。 私たち「サイクル機構」では、ウラン資源の有効利用をめざし、高速増殖炉の研究開発などに取り組んでいます。 |