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1.2 高速増殖炉はどのようなステップで実用化していくのか? -詳細-
 高速増殖炉の開発は、実験炉(「常陽」(熱出力14万kW)※1)、原型炉(「もんじゅ」(電気出力28万kW))、実証炉(電気出力50万kW~75万kW)※2、実用炉(電気出力150万kW)※3と段階的に開発を進めます(※1:「常陽」は発電炉ではない。 ※2、※3:検討上の値)。
 実証炉は、実用炉の経済性を予測し得る炉として、実用炉とほぼ同じ仕様ですが、出力規模は数分の一となります。原型炉は、実証炉を建設する前に技術的な課題を摘出・解決し、発電プラントとして実証することを主目的としています。経済性の見通しを確認する必要がないため、機器・設備の技術の基盤は実証炉と共通ですが、機器・設備の課題摘出と解決のために形状や構造に違いがあり、実証炉のミニチュアとはなりません。実験炉とは、高速増殖炉を構成する様々な技術の基礎を確認するため、原子炉そのものの本質的な部分、つまり、冷却材としてナトリウムを取扱うこと、ウランとプルトニウムを混ぜた混合酸化物(MOX)燃料の炉心から熱を取出すことに重点を置いた設計となっています。
 実験炉「常陽」については、これまで臨界を確認した上で増殖比の確認や規模は小さいが実際の原子炉でのナトリウム取扱技術の経験を積んできました。 その次の段階として発電機能を有する我が国唯一の発電用高速増殖炉である「もんじゅ」では、その運転・保守経験を通じた研究開発成果を実証炉以降の高速増殖炉の設計・建設・運転・保守に反映していきます。
 また、このような「もんじゅ」の運転と並行して、建設コストの大幅な削減やさらなる安全性の向上が期待される革新的な技術等の研究開発や、そのような技術に基づく設計研究を実施しています。
 これらの成果を踏まえ、2015年頃に実証炉・実用炉の概念設計と実用化に至るまでの研究開発計画を提示する計画です。

高速増殖炉サイクル技術の今後10年程度の間における研究開発に関する基本方針(平成18年12月26日原子力委員会決定)
上記参考資料


図1-2
図1.2 高速増殖炉の実現手順とそのゴール