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国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発

研究開発課題ごとの報告書(平成30年度)

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全項共通/人工バリア等の信頼性向上に関する研究/安全評価手法の高度化に関する研究地質環境特性調査・評価手法に関する研究地質環境の長期安定性に関する研究

安全評価手法の高度化に関する研究

著者 タイトル(クリックで要旨) 発表先 発表年
加藤智子、深谷友紀子、杉山武、他

多様な処分概念に共通して利用可能な生活圏評価手法の整備

東京電力福島第一原子力発電所の事故により発生した放射性廃棄物(事故廃棄物)を安全かつ合理的に処分するためには事故廃棄物の特徴を考慮した適切な処分概念の構築が必要である。このような検討に資するため、既往の処分概念である地層処分、中深度処分、ピット処分、トレンチ処分等既存の処分概念の事故廃棄物処分への適用可能性の検討が行われている。処分概念の適用性評価においては、処分概念の違いによる影響が小さいと考えられる生活圏評価のシナリオ、モデル・パラメータを共通して利用する評価手法を整備することが可能である。本検討では、さまざまな処分概念において共通的に利用可能な生活圏共通モデル・パラメータセットの整備を目的とし、地下水移行シナリオを対象として、既往の処分概念における生活圏評価手法に基づきモデルの整備、パラメータ値の更新などを実施した。これらの検討に基づき、地下水移行シナリオに対して、処分概念に依らない生活圏共通モデル・パラメータセットを整備し、事故廃棄物の処分の適用性評価に用いるための線量への換算係数を算出した。

JAEA-Data/Code 2019-002 2019
A. Kitamura

Update of JAEA-TDB: Update of Thermodynamic Data for Zirconium and Those for Isosaccahrinate, Tentative Selection of Thermodynamic Data for Ternary M2+-UO22+-CO32- System and Integration with JAEA’s Thermodynamic Database for Geochemical Calculations

最新の熱力学データのレビューを行い、選定された値を高レベル放射性廃棄物およびTRU廃棄物の地層処分の性能評価に用いるための熱力学データベース(JAEA-TDB)に収録した。今回のレビューでは、(1)ジルコニウムの水酸化物および加水分解種の熱力学データについて、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が公開した熱力学データベースと比較しつつ熱力学データを選定した。また、(2)金属イオンのイソサッカリン酸錯体の熱力学データについては、最新のレビュー論文を基に、選定値のレビューと内部整合性の確認を行ったうえで採用した。さらに、(3)アルカリ土類元素、ウラン(VI)イオンおよび炭酸イオンから構成される三元錯体の熱力学データについて、文献情報を暫定的に追加した。そして、(4)地球化学計算用に整備された熱力学データベースとの統合を実現させた。選定値の内部整合性は著者が確認した。更新したJAEA-TDBを有効活用するために、PHREEQCおよびGeochemist's Workbenchといった地球化学計算コード用フォーマットを整備した。

JAEA-Data/Code 2018-018 2019

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地質環境特性調査・評価手法に関する研究

著者 タイトル(クリックで要旨) 発表先 発表年
T. Iwatsuki, H. Onoe, M. Ishibashi, et al.

DECOVALEX-2019 Task C: GREET Intermediate Report

DECOVALEX-2019プロジェクト:タスクCでは、瑞浪超深地層研究所で実施している冠水試験の結果に基づいて、数値シミュレーションを用いた環境回復過程の予測手法の開発を行っている。この中間報告書では、タスクCの参加機関(原子力機構、サンディア国立研究所、リベレツ工科大学)により行われた、冠水坑道掘削による環境擾乱のモデル化と予測の結果を取りまとめた。坑道掘削中のトンネルヘの地下水流入量、水圧低下、トンネル付近のモニタリング孔での塩素イオン濃度の変動を予測課題として数値シミュレーションの開発を行った結果、現行のシミュレーション技術によってパイロット孔のデータに基づいて地下水流入量および水圧低下規摸を予測可能であることが示された。

JAEA-Research 2018-018 2019
戸栗智仁、矢萩良二、沖原光信、他

瑞浪超深地層研究所における坑道一部埋め戻し試験の計画策定

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の中長期目標を達成するための計画」(平成27年4月1日~平成34年3月31日)に基づき、三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)についての調査研究を進めている。本報告書は、これらの必須の課題のうち、坑道埋め戻し技術の開発として計画していた瑞浪超深地層研究所研究坑道を利用した坑道一部埋め戻し試験の全体計画等を策定した結果を述べたものである。

JAEA-Technology 2018-017 2019
中山雅、大野宏和、中山真理子、他

幌延深地層研究計画における人工バリア性能確認試験 計測データ集(平成29年度)

幌延深地層研究計画は、堆積岩を対象に研究開発を実施しており、地層処分技術の信頼性向上や安全評価手法の高度化等に向けた研究開発を実施している。幌延深地層研究計画は、3つの段階に分けて実施しており、平成26年度からは第3段階の調査研究として、地下施設の350m調査坑道において、人工バリア性能確認試験を実施している。本試験は、処分孔竪置き方式を対象として実規模の人工バリアを設置し、実環境下において人工バリア定置後の再冠水までの過渡期の現象を評価する事を目的としている。具体的には、第2次取りまとめで示した処分概念が実際の地下で構築できることの実証、人工バリアや埋め戻し材の設計手法の適用性確認、熱-水-応力-化学連成挙動に関わる検証データの取得、である。本データ集は、検証データの取得状況について取りまとめ、計測データの散逸防止を図ることを目的としている。また、データの中には、原子力環境整備促進・資金管理センターとの共同研究において設置した、地中無線モニタリング装置によって取得されたものも含まれる。本データ集でのデータ収録期間は、平成26年12月から平成30年3月までである。計測は継続中であり、今後も随時データを取りまとめて公開する。

JAEA-Data/Code 2019-003 2019
毛屋博道、尾上博則、竹内竜史

広域地下水流動研究における地下水の水圧長期モニタリング(2017年度)

広域地下水流動研究は、広域における地表から地下深部までの地質・地質構造、岩盤の水理や地下水の水質を明らかにするために必要な調査・解析技術などを開発することを目標として、1992年度より調査研究を開始し、2004年度末をもって主な現場調査を終了し、2005年度からは、土岐花崗岩における水理学的・地球化学的な基礎情報の取得および地下水流動解析結果の妥当性確認のためのデータ取得を目的として、既存のボーリング孔を用いた地下水の水圧長期モニタリングを継続している。本報告書は、2017年度に実施した地下水の水圧長期モニタリングデータを取りまとめたものである。

JAEA-Data/Code 2019-001 2019
福田健二、渡辺勇輔、村上裕晃、他

超深地層研究所計画における地下水の地球化学に関する調査研究 瑞浪層群・土岐花崗岩の地下水の地球化学特性データ集(2017年度)

日本原子力研究開発機構は岐阜県瑞浪市で進めている超深地層研究所計画において、研究坑道の掘削・維持管理が周辺の地下水の地球化学特性に与える影響の把握を目的とした調査研究を行っている。本データ集は、超深地層研究所計画において、2017年度に実施した地下水の採水調査によって得られた地球化学データ及び微生物データを取りまとめたものである。データの追跡性を確保するため、試料採取場所、試料採取時間、採取方法および分析方法などを示し、あわせてデータの品質管理方法について示した。

JAEA-Data/Code 2018-021 2019
毛屋博道、竹内竜史、岩月輝希

広域地下水流動研究における地下水の水圧長期モニタリング(2015~2016年度)

広域地下水流動研究は、広域における地表から地下深部までの地質・地質構造、岩盤の水理や地下水の水質を明らかにするために必要な調査・解析技術などを開発することを目標として、1992年度より調査研究を開始した。2004年度末をもって主な現場調査を終了し、2005年度からは、土岐花崗岩における水理学的・地球化学的な基礎情報の取得および地下水流動解析結果の妥当性確認のためのデータ取得を目的として、既存の観測設備を用いた表層水理観測および既存のボーリング孔を用いた地下水の水圧長期モニタリングを継続している。本報告書は、2015~2016年度に実施した地下水の水圧長期モニタリングデータを取りまとめたものである。

JAEA-Data/Code 2018-020 2019
毛屋博道、竹内竜史、岩月輝希

超深地層研究所計画における地下水の水圧長期モニタリング(2015~2016年度)

超深地層研究所計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」、「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる、現在は、第3段階における調査研究を進めている。本計画の第3段階では、「研究坑道からの調査・研究による地質環境モデルの構築および研究坑道の拡張による深部地質の変化の把握」を目標の一つとしており、その一環として、地下水の水圧長期モニタリングを実施している。本報告書は、2015~2016年度に実施した地下水の水圧長期モニタリングデータを取りまとめたものである。

JAEA-Data/Code 2018-019 2019
吉野浩光、佐俣洋一、丹生屋純夫、他

幌延深地層研究計画における350m試験坑道掘削影響領域を対象とした透水試験(その1)

幌延深地層研究計画においては、坑道掘削が坑道周辺の水理特性に与える影響を把握することを目的として、掘削影響領域を対象とした透水試験を実施している。本報では、350m試験坑道掘削前から掘削中および掘削終了後から2016年3月までに実施した透水試験結果および透水試験実施期間以外の間隙水圧観測結果についてまとめた。

JAEA-Data/Code 2018-015 2019
西尾和久、村上裕晃、弥富洋介、他

「平成30年度 東濃地科学センター 地層科学研究 情報・意見交換会」資料集

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおいては、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(以下、地層科学研究)を実施している。地層科学研究を適正かつ効率的に進めていくため、研究開発の状況や成果について、大学、研究機関、企業の研究者・技術者等に広く紹介し、情報・意見交換を行うことを目的とした「情報・意見交換会」を毎年開催している。本報告書は、平成30年11月29日に岐阜県瑞浪市で開催した「平成30年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会」で用いた発表資料を取りまとめたものである。

JAEA-Review 2018-037 2019
花室孝広、雑賀敦

幌延深地層研究計画 平成29年度調査研究成果報告

幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて実施している。平成29年度は、「幌延深地層研究計画平成29年度調査研究計画」に従って、調査研究および地下施設の建設を進めた。研究開発は従来通り、「地層科学研究」と「地層処分研究開発」に区分して行った。具体的には、「地層科学研究」では、地質環境調査技術開発、地質環境モニタリング技術開発、深地層における工学的技術の基礎の開発、地質環境の長期安定性に関する研究、という研究課題を設定し、「地層処分研究開発」では、人工バリアなどの工学技術の検証、設計手法の適用性確認、安全評価モデルの高度化および安全評価手法の適用性確認、という研究課題を設定している。幌延深地層研究計画の成果は、日本原子力研究開発機構(原子力機構)における他の研究開発拠点での成果と合わせて一連の地層処分技術として、処分事業や安全規制に適宜反映していく。そのため、国内外の研究機関との連携を図り、大学などの専門家の協力を得つつ、本計画を着実かつ効率的に進めていく。 また、研究開発業務の透明性・客観性を確保する観点から研究計画の策定から成果までの情報を積極的に公表し、特に研究成果については国内外の学会や学術誌などを通じて広く公開していく。

JAEA-Review 2018-027 2019
福井勝則、羽柴公博、松井裕哉

結晶質岩を対象とした長期岩盤挙動評価手法に関する研究(2)(共同研究)

坑道周辺の岩盤は、長期的にはクリープや応力緩和などの力学的な時間依存性挙動を示すことが知られており、その挙動を把握・評価できる技術の構築が地層処分の技術的信頼性向上のための課題の一つとなっている。上記を踏まえ、岩盤の長期挙動を把握・評価できる技術の確立に資するため、年単位を超えるような岩石の長期クリープ試験や、高レベル放射性廃棄物の地層処分において想定される常温から100℃程度の高温条件下での岩石の長期挙動を把握するための技術の開発等を実施し、想定される様々な条件下での岩石の長期挙動現象の特徴やその程度に関する実験的評価を行うことを目的とした研究を、共同研究として2016年度から開始した。2017年度は、田下凝灰岩のクリープ試験のこれまでの経緯をまとめるとともに、長期と短期のクリープ試験結果を比較し凝灰岩のクリープの現象論や機構について考察した。また、種々の含水状態のもとで、載荷速度と水飽和度が岩石の強度に与える影響について検討するとともに、圧縮応力下での岩石の変形・破壊および時間依存性挙動を再現できるコンプライアンス可変型モデルを一軸引張応力下へ適用するために改良した。

JAEA-Research 2018-006 2018
尾上博則、山本真哉、小橋昭夫、他

逆解析を用いた地下水流動のモデル化・解析に関する研究 (その2) (共同研究)

本研究では瑞浪超深地層研究所周辺における透水不均質性の高い岩盤を対象とした数値実験を実施し、推定対象とする水理地質構造を絞り込むことや評価対象領域の水理地質構造を考慮した観測点の配置が重要であることを確認した。さらに、原位置で実施した揚水試験データを用いた逆解析を実施し、水圧応答データを用いた逆解析が、重要な水理地質構造の特定や水理地質構造の概念および解析モデルの信頼性の確認・向上といった地下水流動特性評価に有効であることが示された。

JAEA-Research 2018-003 2018
杉田裕、青柳和平、窪田健二、他

幌延深地層研究施設における掘削影響領域の評価(その1) -深度140mを対象とした試験- (共同研究)

放射性廃棄物を地層処分する地下深部において立坑や坑道を掘削する場合、掘削時の応力再配分により立坑や坑道の周囲に掘削影響領域が発生する。掘削影響領域における岩盤特性の変化は、放射性核種の移行挙動にも影響すると考えられることから、その領域や経時変化の把握が重要となっている。そこで、掘削影響領域の長期挙動の評価を目的として、日本原子力研究開発機構が進めている幌延深地層研究計画において、深度140mの調査坑道を対象とした原位置試験を、電力中央研究所との共同研究の一部として実施してきている。本共同研究では、坑道壁面の観察やボーリング孔を利用した各種調査(地質調査、弾性波トモグラフィ、比抵抗トモグラフィ、透水試験、水分量計測、孔内載荷試験、内空変位計測等)の結果を総合的に評価することにより、掘削影響領域の範囲や掘削影響領域において生じた物理変化の要因、およびその経時変化を把握した。また、掘削影響領域の評価に適用した調査法で取得された計測データを分析することにより、掘削影響領域の経時変化に係る長期データの取得に向けた課題を明らかにした。

JAEA-Research 2018-002 2018
中山雅

幌延深地層研究計画におけるオーバーパック腐食試験
-模擬オーバーパック、緩衝材およびヒーターの製作、設置-

幌延深地層研究計画は、堆積岩を対象に深地層の研究開発を実施するものであり、深地層の科学的研究、地層処分技術の信頼性向上や安全評価手法の高度化等に向けた基盤的な研究開発を実施しており、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、 「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」および「地下施設での調査研究段階 (第3段階)」の3つの段階に分けて実施している。平成26年度からは、第3段階の調査研究として、幌延URLの試験坑道3において、オーバーパック腐食試験を実施している。本試験は、幌延の地質環境を事例に再冠水までの過渡期を対象として、セメント影響を考慮した腐食現象を評価することを目的としている。オーバーパックは直径10cm、緩衝材は直径30cmの縮小スケールとし、試験孔には低アルカリ性コンクリート支保を設置した。ヒータ ーによりオーバーパック内部から加熱して試験を実施している。本報告では、オーバーパック腐食試験において、ヒーターによる加熱および計測開始までに実施した、試験孔の掘削、模擬オーバーパックの製作、コンクリート支保の設置、試験体の設置および各種計測センサーの設置について述べる。

JAEA-Technology 2018-006 2018
毛屋博道、別府伸治、竹内竜史

超深地層研究所計画における地下水の水圧長期モニタリング(2013-2014年度)

超深地層研究所計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」、「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画であり、現在は、第2段階および第3段階における調査研究を進めている。本計画の第2段階では、「研究坑道の掘削を伴う調査研究による地質環境モデルの構築および研究坑道の掘削による深部地質環境の変化の把握」を目標としており、その一環として、地下水の水圧長期モニタリングを実施している。本報告書は、2013~2014年度に実施した地下水の水圧長期モニタリングデータを取りまとめたものである。

JAEA-Data/Code 2018-011 2018
別府伸治、毛屋博道、竹内竜史

広域地下水流動研究における地下水の水圧長期モニタリング(2013-2014年度)

広域地下水流動研究は、広域における地表から地下深部までの地質・地質構造、岩盤の水理や地下水の水質を明らかにするために必要な調査・解析技術などを開発することを目標として、1992年度より調査研究を開始した。2004年度末をもって主な現場調査を終了し、2005年度からは、土岐花崗岩における水理学的・地球化学的な基礎情報の取得および地下水流動解析結果の妥当性確認のためのデータ取得を目的として、既存のボーリング孔を用いた地下水の水圧長期モニタリングを継続している。本報告書は、2013~2014年度に実施された地下水の水圧の長期モニタリングデータを取りまとめたものである。

JAEA-Data/Code 2018-010 2018
對馬正人、武田匡樹、大野宏和

幌延深地層研究計画における稚内層中の割れ目帯を対象とした物質移行試験 -ボーリング調査および物質移行試験データ集-

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において、深地層の研究施設を活用した地層科学研究および地層処分研究開発を実施しており、このうち地層処分研究開発の一環として、泥岩中に分布する割れ目や岩石マトリクスを対象とした原位置トレーサー試験を実施している。本報告では、割れ目帯を対象に実施した原位置トレーサー試験とトレーサー試験に関わるボーリング調査結果の取りまとめを行った。

JAEA-Data/Code 2018-008 2018
酒井利啓

土岐花崗岩体の全岩化学組成および鉱物容量比データベース

超深地層研究所計画および広域地下水流動研究における地質学的・岩石学的な基礎情報の整備を目的として、土岐花崗岩体に関する「全岩化学組成データ(主要成分元素、微量成分元素)」と「鉱物容量比(モード)」を整理し、分析データベースとして取りまとめた。対象は広域地下水流動研究において行われた掘削深度500~1000m級のボーリング孔(14孔)の岩石コアと地表露頭から採取した696個の岩石試料、および超深地層研究所計画において行われたボーリング孔(12孔)の岩石コアと研究坑道から採取した636個の岩石試料である。花崗岩類、貫入岩、割れ目充填物の岩石試料の分析値に3次元的な位置情報を付した。

JAEA-Data/Code 2018-006 2018
竹内竜史、岩月輝希、松井裕哉、他

超深地層研究所計画 年度計画書(2018年度)

日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本計画書は、2015年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」および 「超深地層研究所計画における調査研究計画-第3期中長期計画における調査研究計画-」に基づき、2018年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設計画、共同研究計画などを示したものである。

JAEA-Review 2018-019 2018
花室孝広

幌延深地層研究計画 平成30年度調査研究計画

本計画は、原子力機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施している。原子力機構の第3期中長期計画では、幌延深地層研究計画について、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証に重点的に取り組む。また、平成31年度末までに研究終了までの工程やその後の埋戻しについて決定する。」としている。幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、 「地下施設での調査研究段階(第3段階)」 の3つの調査研究段階に分けて進めることとしており、全体の期間は20年程度を考えている。平成30年度は、地下施設での調査研究段階(第3段階)を継続しながら、第3期中長期計画の3年度目として、同計画に掲げた3つの課題を達成していくための調査研究を実施する。

JAEA-Review 2018-011 2018

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地質環境の長期的安定性に関する研究

著者 タイトル(クリックで要旨) 発表先 発表年
石丸恒存、尾方伸久、島田顕臣、他

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(平成29年度)

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度~平成33年度)における平成29年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報告では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。

JAEA-Research 2018-015 2019
石丸恒存、尾方伸久、島田顕臣、他

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(平成30年度)

本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度~平成33年度)における平成30年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期目標期間(平成22年度~平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。

JAEA-Review 2018-020 2019
石丸恒存、島田顕臣、國分陽子、他

第30回「タンデム加速器及びその周辺技術の研究会」報告集

本報告書は平成29年7月6日~7日で実施した、第30回「タンデム加速器及びその周辺技術の研究会」の発表内容をまとめたものである。本研究会は日本原子力研究開発機構 東濃地科学センターが主催し、全国各地の静電加速器施設関係者及びビーム利用研究者、また企業関係者等の計97名の参加があった。研究会の目的は、静電加速器に携わる技術者と研究者が情報交換を通して、加速器技術や関連研究の発展に資することであり、講演とポスター発表により、加速器施設の現状、技術開発、応用研究等について33件の発表が行われた。

JAEA-Conf 2018-003 2019
石丸恒存、島田顕臣、國分陽子、他

第20回AMSシンポジウム報告集

2017年12月14日、15日に日本原子力研究開発機構 東濃地科学センターにより第20回AMSシンポジウムを開催した。シンポジウム参加者は2日間で計75名であり、AMS(加速器質量分析)装置が導入されている各研究施設の現状、技術開発成果や応用研究等について計32件の研究発表が行われた。全国のAMS施設に所属する研究者や技術者、地球科学や環境科学等を専門とする研究者、及びAMSの技術開発に関連する企業の方により、最新の成果について活発な情報・意見交換が行われた。本報告集は、これらの発表内容をまとめたものである。

JAEA-Conf 2018-002 2019
石丸恒存、安江健一、浅森浩一、他

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(平成28年度)

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成 27年度~平成 33年度)における平成28年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等 について述べる。

JAEA-Research 2018-008 2018
代永佑輔、清水麻由子、佐野直美、他

東濃地科学センターにおける電子プローブマイクロアナライザを用いた化学組成分析に基づき重鉱物組成を迅速に推定するための試料処理および分析手順

高レベル放射性廃棄物などの地層処分における地質環境の長期変動に係る評価のうち、地形や地質構造の変化の評価に関しては、隆起速度と侵食量分布を把握することが不可欠である。そのための有効な手法の一つとして、後背地解析技術がある。東濃地科学センターでは後背地解析に係る個別要素技術開発として、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA;日本電子株式会社製JXA-8530F)による化学組成分析に基づき砕屑物や基盤岩中に存在する重鉱物組成を迅速かつ効率よく推定するための「重鉱物スクリーニング」を実施している。本稿では、重鉱物スクリーニングにおける試料の前処理及びEPMA分析の手順を報告する。

JAEA-Testing 2018-001 2018
丹羽正和、野村勝弘、日浦祐樹

海陸境界付近の断層の分布・特徴、及びその調査・評価技術に関する知見の整理

四方が海で囲まれているわが国では、沿岸部において地層処分のサイト選定に係る調査が必要となる可能性が考えられる。このうち断層運動に関する調査技術については、陸域での調査に加え、音波探査や海上ボーリングなどの海域での調査についてもそれらの適用性を検討することが求められる。また、沿岸部における地層処分の安全評価のためには、海陸境界付近での断層運動に関する調査・評価技術の整備に加え、わが国の沿岸部における断層の分布や特徴についての情報が十分に整理されていることも重要である。そこで本報告書では、海陸境界付近の断層に対する既存の調査技術の適用性評価、及びわが国の沿岸部の断層運動に関わる特徴の整理のための基礎情報とする目的で、海陸境界付近の断層の分布・連続性や活動性・活動時期に関する調査・研究事例と最新技術に関する情報を収集して取りまとめた。

JAEA-Review 2018-010 2018

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